植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ナメクジ程度の低学歴コンプレックス

2020年10月03日 | 時事
菅内閣、学術会議新会員6名見送りの報道であります。

 安倍政権の時も、露骨な恣意的任登用や役人の人事を行いましたし、政権の方針に従わないものは異動させると公言した内閣です。これはこれで、決まったことをやろうとしない官僚の悪弊を糺す効果は否定しません。しかし「忖度」で象徴される行政の政府に阿る傾向、官僚の専門性や経験・見識に、政治力が上回り、政治的な判断が優先されるリスクはさらに昂進することになります。

 政府機関、様々な公的団体に対し、「国費が投入される」ような重要な団体の予算承認や任免権が政府・国務大臣・総理にあるというのは条文通り、至極当然なのです。ただし、それは、あくまで形式上の形「筋論」であります。予算内容や人事・構成員の人選などにいちいち政府がチェックし、口出しすることは基本的にNGであります。それは、①政府に、数多の団体事案を子細に調査し、諾否をする機能も組織も権限もない ②憲法に定める学術や化学研究の自由や言論を毀損しかねない ③政権に意見する(反論)するような専門家を排除するというのは健全な社会思想・民意形成を阻害するからであります。

 法的根拠に照らせば、任命するとあっても、「任命を拒否できる」とはなっていません。つまり、交付される任命証上の任命者は内閣総理大臣ですよ、ということ以上に意味はないのです。総理大臣の認証式、天皇の御名御璽での「任命」と意味は同じなんです。天皇陛下にそうした権限があるはずもありませんね。もし、天皇が任命しないと言ったらどうなります?

 今回の日本学術会議には、共謀罪や安全保障の定義、憲法解釈で否定的な意見を述べた学者さんが中心に拒否されたそうです。これが事実なら由々しき事態なのです。中世から近世までのヨーロッパの「暗黒時代」を想起します。古い宗教観や世界観で凝り固まった教会や為政者が、先取的な意見や言論・科学文化の先駆者たちを封殺し弾圧した時代です。これによって、長きにわたって科学技術の発展が遅れ、自由な思想や文化も制約を受けたのですね。

 任命を否定した理由を示せと言っても、出てくるはずもありませんわね。個人の能力や来歴、貢献してきた業績などを調べていたからではないのですから。単純に、政府与党に対して、耳が痛いような反対意見を述べたからであります。正論を言われて反論できないので、陰湿な意地悪をしたのです。理屈では言い負かせないお利口な相手に、拳で暴力をふるう悪ガキと大差ないのです。

 この会議自体の存在価値や役割をここでとやかく言う(論理をすり替える)人たちが居ます。舛添さん(笑)ほんとやめてほしいわ。仲間外れにされて恨みを持ってるのかしら。 それは、別次元の話です。もしかしたら、文化・科学分野のお歴々が集う茶飲み会程度かもしれませんし、ある時は政府の方針・政策にお墨付きを与える提灯機関かもしれません。
 
 また、「小さな、個別案件」として矮小化しようとする識者もいますが、これも見識はずれです、小さな問題どころか、日本の科学研究、大学教育などに少なからぬ影響をもたらすと思います。さらに、こうしたことが他の機関や分野にも及ぶと、「独裁政治」化へ加速しかねないからです。
 しかし、「軍備・兵器」の研究開発を戒めるなど、各分野のトップレベルの知能・頭脳による日本の科学や様々な研究の方向性や文化的な志を、政治や政権が干渉することなく示すことの存在意義は大きかろうと思います。なにより戦後70年以上連綿と続いている、学識者の最高機関として位置づけられているのですから。

 ワタシは、今回の対応をみて「ナメクジ」を連想しました。石の下や鉢底に潜んで夜な夜な花や野菜に食害をもたらす害虫です。ぬめぬめした外観そのものは、気味悪さの典型であります。菅さんと加藤官房長官などのボスナメクジに、うようよと小さなナメクジが集っていて、あちこちに這いまわりぬめる粘液をつけていくのです。気色悪いので誰も触ろうとしません。ワタシは、見つければ踏みつぶすのですが。

 思えば、最高学府を出て最難関の試験を突破したエリート官僚に、人事権で思うさまに動かそうとしていることも、人文化学、理工学、などの研究者科学者などの日本最高レベルの叡智に対して、優位性を示そうとするのも、同じ理由に依るような気がします。それは、お受験無しの成蹊大学(一貫学校)安倍さん、夜学の菅さんの学歴コンプレックスかもしれませんね。男の僻みは、ただただ浅ましく見苦しいものであります。頭や知識では勝てない高学歴の相手を、目の敵にし、力で平伏させようとする人が結構多いのは、ワタシも実社会で経験済みですから。

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