植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

メダカがいなくなったのは改良メダカのせいじゃない

2022年10月19日 | メダカ
ちょっと前のニュース番組で、メダカの話題が取り上げられていました。
その内容は、近年メダカブームによって品種改良が行われた結果、日本には存在しなかった新種メダカが増え、飼い切れなくなった飼い主が川や湖に放流した結果、日本の固有種が淘汰されつつあるというのです。

すでにメダカは「絶滅危惧種Ⅱ」に指定されているのです。固有種は「二ホンメダカ」と呼ばれ、愛好家はこのメダカの突然変異種や特徴的な外観のメダカの選別交配、近種との交雑などを経て21世紀に一気に「改良メダカ」ブームに突入しました。かく言うワタシも、7年ほど前に赤・白などの色メダカを13匹購入したのをきっかけにメダカ飼育の楽しさに触れ、その後ダルマ系・楊貴妃・ミユキ系・オロチ系黒メダカと徐々にその種類と数を増やしてきました。屋上では、4千匹以上の色とりどりのメダカが暮らしております。

その番組は、固有種メダカが消えてゆく中、改良メダカがそれにとって代わっていて、いかにも自分勝手に改良メダカを川に放つ飼い主や改良メダカのせいだ、という風に聞こえました。しかし、かつてどこにでもいたありふれたメダカを駆逐し住みにくくしたのは、改良メダカでも愛好家でもありません。野山を切り崩し宅地化、自然の小川は潰されて生息できる場所がどんどん減りました。田畑に夥しい農薬が使われたおかげで、農村部ですら用水路や川にが棲めなくなってしまいました。大きな河川には生活排水から工場廃水まで流れて、一番小さく弱いメダカたちは消えていったのです。

メダカに限らず自然界から様々な種を絶滅させてきたのは、ほかならぬ人間(日本人)であります。経済発展のかげで犠牲になった環境破壊を一概には悪と決めつけることは出来ませんが、自然と共存し美しい山野や動植物を保護し守っていくという「未来」を見据えた世の中や活動を見失ってはならなと思うのです。

20年ほど前には自宅の庭には「ヒキガエル」がいました。10年前に畑をやるようになってから、一度はガマガエルらしきものも一時棲みついていたのです。しかし、今は野良猫以外にワタシの菜園に来る動物はみかけません。野鳥や、昆虫・害虫だけは来ますが。

野菜や果物を荒らす害虫たちだけは、見つけると殺虫剤を使うこともありますが、出来るだけ無農薬で育てております。最低病気にならぬように殺菌剤(消毒)も使います。無農薬で植物を枯らしては元も子もありませんから。植物を沢山育てるのは、ほんのささやかな力ではありますが、緑化によって地球温暖化・CO2問題に役に立つと考えているからでもあります。それとて、雑草は除草剤を巻き年中草取りをしている(笑)ので、自分勝手と言えばその通りですが。

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