今回及川さんは、車両半導体を筆頭とする、世界における半導体不足の現状とその背景について分かりやすく解説しています。
このテーマに触れると、当方としては、「深田萌絵」の名が脳裏に浮かんでくるのをどうしても禁じえません。
深田萌絵さんはこれまで、TSMC問題について、いわば孤立無援の闘いを繰り広げてきました。陰湿な脅迫を受けながら体を張った言論活動をしてきたのです。深田女史はある動画で「日本の国益を脅かす台湾のTSMC問題に触れると、習近平のシンパと思しき人々が牙をむいてくる。また、日本の愛国議員と言われている人たちが、俄然敵としてふるまう。とても不思議だ」と言っています。
及川さんは、おそらく深田さんが訴えている問題の大きさ・深刻さを十分に受けとめた上で、今回の動画をアップしたものと思われます。
深田さんのこれまでの言論活動のあらましを知った上で、今回の及川さんの動画を観た人なら、次のように思うのではないでしょうか。「及川さんは今回、TSMC問題にはじめて触れる人たちにも分かるような動画作りをした。そのことを通じて結果的に、深田女史の言論活動をサポートすることになっている」と。
しかし、今回の及川さんの動画に「深田萌絵」の名は一度も出てきません。幸福実現党としての、「半導体不足問題」や「TSMC問題」に対する公的態度の表明に重きを置いたので、あえてその名を出さなかったのでしょう。
ちなみに深田女史は、台湾半導体メーカーのTSMCを「台湾の皮をかぶった中国」と形容しています。及川さんは、その端的な比喩を丁寧に紐解いてひとつひとつ説明をした。今回の動画は、そんなふうに受けとめることができるでしょう。
なお、前回私は、おおむね次のようなことを申し上げました。すなわち「多くの保守派にとって『台湾』とは『無条件に仲間にすべき存在』である。それに対して、深田女史の問題意識からすれば『台湾』は「常に警戒をすべき油断にならない存在」である。それゆえ深田女史は、少なからぬ保守陣営から反発されるだろう」と。
その問題に対して及川さんは「国家安全保障の観点から台湾とは軍事同盟を結ぶべきである。しかし、経済安全保障の観点からは、日本はアメリカと同様にTSMCとは距離をとって、可及的速やかに半導体の国内サプライチェーンを確立すべきである」と明快に答えています。妥当な見解であると思います。「無条件に仲間にすべき相手国」などこの世に存在するはずがないという、言われてみれば、当たり前のことです。国益を守るため、私たち大和民族は、お人好根性を厳に戒めるべきなのでしょう。前もって相手の善意を期待するのは、愚か者のふるまいなのである、と。信用することと信頼することはおのずから別である、と。
詳細については、本編に譲ります。
では、ごらんください。
TSMCに中国人民解放軍の影?半導体不足の行方、日本は国内回帰へ。(及川幸久)【言論チャンネル】
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