美津島明編集「直言の宴」

政治・経済・思想・文化全般をカヴァーした言論を展開します。

茂木誠さん動画【始皇帝はユダヤ人だったのか?】

2022年04月03日 18時37分53秒 | 世界史

秦河勝

好奇心をくすぐるタイトルにつられて観はじめると、ついつい最後まで観てしまいます。

観おわると、「歴史って楽しいな」という感想がおのずと湧いてきます。特に、秦氏の出自についてのお話がとても印象に残りました。

そう。歴史はもともと楽しみながら学ぶものなのです。

そんな、歴史を学ぶ原点に触れることができる動画です。

いつもいつも、しかめつらしいものばかり書いているので、たまにはくつろいで観られるものをどうぞ。

始皇帝はユダヤ人だったのか?|茂木誠
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宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国・第5回・漢の武帝、人口半減という結末】

2022年04月02日 23時18分32秒 | 世界史


冒頭に「上に政策あれば、下に対策あり」という中国の格言が登場します。宮脇さんによれば、歴代の中国の皇帝は民を収奪の対象と見ていて、民を慈しむことなどまったくありませんでした。だから民の側は、皇帝の収奪にどう対処するかに知恵をしぼっていました。それは、広すぎる国土を有する国家の宿命だと女史は語っています。民主主義が育まれる余地など、その歴史からすればないということです。

これは、中国に対する悪口ではなくて、日本が大陸中国対していかに処するべきかを考える貴重な知見であると私は受けとめます。

武帝についての詳細は、当動画に譲ります。

PS 緊縮財政の財務官僚を筆頭とする日本のパワーエリートたちは、国土が狭いにもかかわらず、歴代の中国の皇帝と対国民スピリットを共有しているようです。さすがは親日政府です。


【7月3日配信】皇帝たちの中国 第5回「辺境の四方に打って出た漢の武帝」宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら】
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茂木誠さん「ウクライナ問題を歴史から紐解く」

2022年03月30日 18時04分44秒 | 世界史


松田政策研究所が予備校世界史講師の茂木誠さんをゲストに迎え、「ウクライナ問題を歴史から紐解く」をテーマに語ってもらった動画〔その1〕〔その2〕を紹介します。

目から鱗の知見が、綺羅星のごとくちりばめられています。それに、とても面白いし分かりやすいし物言いもバランスが良いですし。さすがは、予備校の名物人気講師だけのことはあります。

当動画を観て当方はこう考えました。ロシア系住人が大半を占めるウクライナ東部のドンバス地方侵攻についてなら、プーチンにはプーチンのそれなりの言い分があるのは一応理解できる。しかし、首都キエフやウクライナ第二の都市ハルコフに攻め寄せたのは大失敗だった、と。これは善悪とは次元の異なる戦略戦術としての巧拙の問題です。当侵攻はどうひいき目に見ても、プーチンの立場に寄り添って擁護することがかなわないのです。

なぜならプーチンは、米国ネオコン・グローバリズム勢力の「プーチンは悪」というプロパガンダに恰好の餌を与えたことになるからです。端的にいえばプーチンは、図らずもネオコンの「カモねぎ」になってしまったのです。とても残念なことです。茂木さんもとても残念がっています。プーチンの大ロシア復活の野望があだになったようです。

〔その1〕キエフ公国からソ連邦建国まで

米国ネオコン・グローバリストの国務長官ブリンケンや国務次官ビクトリア・ヌーランドが、19世紀のウクライナからアメリカに逃げたユダヤ人の子孫だとは知りませんでした。300万人ともいわれるユダヤ人の大量虐殺事件ポグロムから命からがらアメリカに逃げたユダヤ人たちの子孫だというのです。彼らにとってウクライナ問題は自分自身のなまなましい問題なのです。

また、1932年から1933年にかけてウクライナで起きた人為的な大飢饉のホロドモールは、当時のソ連の最高指導者ヨシフ・スターリンによって実施されました。ウクライナでは、ホロドモールはウクライナ人への計画されたジェノサイドであると認定されているとの由。そんな歴史を有するウクライナが、ロシアから兄弟よばわりされても「ふざけんな」となるのは致し方のないことですね。


特番『茂木誠先生の歴史講義、ロシアとウクライナ、その”悲しみの歴史”を紐解く。その1、キエフ公国~ソビエト連邦建国まで』


〔その2〕第二次大戦から現在まで
ウクライナ・ネオナチの歴史についての言及が圧巻です。私なりに、ウクライナ・ネオナチについての好悪を超えたイメージが鮮明になった気がします。

第二次世界大戦時、ウクライナ民族派はナチスドイツと組んで、ソ連に対抗しようとします。ホロドモールのソ連よりもナチスドイツの方がまともに見えたというのは、なんともすさまじいお話です。ウクライナの歴史の過酷さを垣間見る思いです。とはいうものの、アゾフ連隊を正当化する気にはなれませんが。

それとは別に、当動画の終末部で松田さんが「これまでは、グローバリズムと戦うナショナリズムを軸にすべきと考えられていたのに対して、ウクライナ戦争でのプーチンの戦略ミスをきっかけに、グローバリズムに逆らうナショナリズムは悪であるというイメージが定着しつつある。状況が複雑になった」という意味のことを言っているのが印象に残りました。

参政党のリーダーとして、単純に割り切れない課題がのしかかったのでしょう。あの橋下徹の「選挙において空気をつかむのが決定的なポイント」という発言は正鵠を射ているのですから。

特番『茂木誠先生の歴史講義、ロシアとウクライナ、その”悲しみの歴史”を紐解く。その2、第2次世界大戦~現在まで』 
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宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国 第4回「漢字を使いこなせない中国人」】

2022年03月26日 22時55分34秒 | 世界史
当動画によれば、中国文明の基本的要素は「皇帝」「都市」「漢字」の3つです。今回は、3つ目の「漢字」についてのお話です。

意外なことですが「中国人は歴史的に漢字を使いこなせなかったし、それはいまも続いている」というお話です。


漢字そのものは、秦の始皇帝の天下統一以前から存在していました。しかし、同じ漢字に何通りもの読み方があったし、漢字の種類も字体も諸国ごと地方ごとにまちまちでした。

そこで始皇帝は、公認漢字3,300字を定め、読み方は一字一音一音節と決めました。そのため漢字は諸国や地方の垣根を超えた言語となりえたのです。が、他方では、漢字はどこで出てきても読み方が同じなので、漢字の音はその字の単なるラベルになりました。

つまり漢字の意味がほかの漢字とのつながりで変わっても、それと関係なく読み方が変わらないので、それぞれの漢字には品詞の区別がなくなります。つまり漢文には文法がなくなります。

これはとても大きな話であって、漢文の意味を解読する手がかりは古典のなかの用例だけとなります。同じ漢字が古典のなかでどう使われていたのかを確認して、もとの文脈から意味を推定するよりほかに方法はない。それゆえ漢字を使いこなし、漢文を自由に読み書きするためには、膨大な量の古典を丸暗記する必要がある、となります。

その結果、中国文明領域のほんのわずかな人々しか、漢字を使いこなすことができないという事態を招くことになりました。膨大な量の古典を丸暗記するなんてのは、金とヒマをもてあましたごく一部の特権階級の人以外は無理だからです。

では日本は?というお話は、当動画に譲ります。


【6月26日配信】皇帝たちの中国 第4回「漢字を使いこなせない中国人」宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら】

→ 宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国・第5回・漢の武帝、人口半減という結末】blog.goo.ne.jp/mdsdc568/e/40251da8d04bd58e415ca23b59958786
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宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国 第3回】

2022年03月24日 00時37分01秒 | 世界史
第一回では「中国人は都市の民。商売をして漢字を書ければ中国人」という話が、第二回では「皇帝は、町と自分を道路でつないで、町の富が自分に集中するようにした。それゆえ皇帝は中国最大の資本家だった」という話がそれぞれ展開されました。

今回は、皇帝制度を維持するために重要な意味を持っていた「朝礼」「朝廷」「位」「朝貢」について触れられます。

特に朝貢についての話が、脳裏に深く刻み込まれました。

異国の使節が、手土産を持って朝礼に参加することが「朝貢」です。朝貢は、皇帝に対する外国の君主の友好の意思の表現なのです。そこには基本的に上下関係の意識はありません。つまり、外国の君主にしてみれば、皇帝に朝貢したからといって皇帝の臣下になったわけでもありません。ましてや中国の支配権を受け入れたわけでもありません。

それを現代の中国は「朝貢は中国への臣属の表現」と曲解するわけです。

かくのごとく、歴史を正しく認識することはとても大切です。

詳細については、当動画をごらんください。

【6月19日配信】皇帝たちの中国 第3回「朝貢の真実」宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら】

→ 宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国 第4回「漢字を使いこなせない中国人」】blog.goo.ne.jp/mdsdc568/e/8554c19d03686fa130ae172b27c37dfc
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