先頃、年賀状の整理をしながらお年玉の当選調べをしていました。そして
長崎市の小学校の旧友Wさん(10年前に60年ぶりに再会した)に久しぶりに、
ご無沙汰伺いに電話をしたのです。Wさんは大病を克服後、明るく元気な昔の
社交性をを取り戻していました。お互いの無事を確かめた後、彼女は
堰を切ったように昨年の8月8日にEテレで放映された「焼き場にたつ少年」に
纏わる話を聞かせてくれたのでした。
(原爆で幼い弟と二人、孤児になった少年が被爆から、凡そ2か月後、亡くなった
弟を背負い近所の焼き場で順番を待っている写真、ローマ教皇が来埼された折、
「戦争がもたらすもの」として世界中に発信された写真です。)
私はその番組見ていなかったのですが、終りのほうで話をされていた方が
名前(Zさん)年齢(81才)とあって、彼女の中学校での同級生だとすぐ分かった
そうで、その後、伝手を辿って連絡を取ることが出来たのだそうです。
Zさんは原爆で戦災孤児になり「向陽寮」という施設でお母さんと慕う
餅田千代寮長さんの下で育ち地元の学校に通っていたのでした。
そして今も健在で数少ない当時を語れる方なのです。
小学校の頃を振り返ってみると、私のクラスにも「向陽寮」から通っていた男子
同級生が2人いたことを思い出しました。年齢が1~2才上なので存在感があり
クラスでは皆一目置いていました。2人共、明るく頼もしい生徒で
寮での団体生活がよかったのか精神的にも落ち着いていたと思います。
M君は中学卒業後、自衛隊に入隊したそうです。
H君はお菓子屋さんになったとか聞いています。
その後Wさんが「是非見て」と上記のNHK-Eテレの「焼き場にたつ少年をさがして」の
DVDを送ってくれたのです。このドキュメントは涙なしには見られません。
NHK長崎放送局の制作だと思いますが、再放映があるといいと思います。
Wさんとはラインで繋がり、彼女が続く情報を送ってくれたのです。
こういう話題は我が家の娘達や孫達には余りピンとこないようです。
確かに若い人達はこれから先の不確実な人生を乗り切ることで
精一杯なのだと思います。
向陽寮の餅田寮長の記録が [戦争孤児の母になる 餅田千代」という
題名で、来る5月8日(土)午後1:00~2:00にEテレで放映されます。
地味な番組でしたが、よろしかったらご覧ください。朗読は上戸彩さんです。