日本の昭和10年代というある意味で暗黒の時代を生き、戦後一貫して「戦争の悲惨さ」を常に訴えていた半藤一利。
彼の遺稿ともいえるものが「戦争というもの」。
孫の北村淳子さんが一冊の本にまとめ上げた。
その本の中で、エッセイストでもある奥さんの半藤末利子さんの文章が心に残る。
「天災と違って、戦争は人間の叡智で防げるものです。戦争は悪であると、私は心から憎んでいます。あの恐ろしい体験をする者も、それを目撃する者も、二度と、決して生み出してはならない。それが私たち戦争体験者の願いなのです」
ところがロシアのプーチン大統領は、悪逆非道にもウクライナへの侵略を始めた。
半藤一利は今のような有様をどのように思っているだろうか?
きっとあの世でも、戦争の残虐さ、空しさを語っているだろう。
このような卑劣な行いに全世界は立ち上がってプーチン排除に動くべきだ。
ウクライナのキエフ市民マルタ・ユージキフ(51)さんの言葉も心に響く。
家庭では子供3人を育てる母親、「領土防衛軍」に参加。
(朝日新聞3月25日)
「いま戦争が起きているのは私たちの国土だけど、これは世界大戦のようなもの。ここでプーチンを阻止しなければ、さらに侵攻は広がる。彼は殺人者。国際社会が結束して阻止しなければならない。いま彼を阻止することが、多くの人命を救うことにつながると思います」