行雲流水の如くに

中国・王毅外相来日の裏を読むーー日本の安全保障を考える

中国・王毅外相の次の発言に右派陣営や自民党保守派より猛反発が起きている。

「日本の偽装漁船が尖閣諸島周辺の敏感な水域に入る事態が発生している」

 

なぜこんな発言をしたのか王毅外相も大いに反省しているのではなかろうか?

帰国しても習近平から叱責を食らっているかもしれない。

というのは王毅外相の訪日には中国の「大きな狙い」があった。

①アメリカのバイデン政権が正式に発足するまでの間に日本を取り込むこと。

それが無理だとしてもバイデン流の「国際協調路線」べったりを防ぐこと。

②RCEP(地域的な包括的経済連携)の早期発効と中・日・韓のFTA交渉の推進

この中にアメリカは入ってこない。東南アジアと東アジアの経済的囲い込みがねらい。

 

日本は外交が下手だと常々言われている。

なぜかというと、事実関係を並べて客観的に分析する前に、些末とも思えることに反応するからだ。

論理よりも感情を重んじる特有の日本的メンタルがなせるわざだろう。

①相手側の情報をどの程度持っているか

②では「日本はどうすればよいのか」という対策を持つこと

今起きているコロナ対策でもそうだが、上記2点が決定的に不足している。

 

尖閣に関して中国との争いごとが発生すると、保守派と言われる人たちから「アメリカが守ってくれる」という発言が出る。

これはきわめて情けない発言。

なぜ「自分たちの領土は自分たちで守る」と発言しないのか?

専守防衛の理念の一丁目一番地。

本来保守派が主張すべきは「日米地位協定の改定」であろう。

いかに不平等であるか認識しているのだろうか?

 

この辺をわきまえていたら軽々に「アメリカと共に戦う」などの発言は控えて平和の輪を広げるべきであろう。

ヨハン・ガルトゥング オスロ生まれ 社会学者 「平和学の父」と呼ばれる

政治家が、日ごろ隣国との関係改善の努力をせず、何か起こると急に強硬な姿勢を見せるのも、あるいは軍事力強化が必要だと説くのも、代替案を知らないからである。だが、間違えてならない。力頼みの安全保障によって平和を得ることはできない平和によって安全保障が得られるのだ。


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