国民民主党の森ゆうこ参院議員が政府側に事前通告した質問内容が、外部に流出していた。
流出したのは、国家戦略特区ワーキンググループに関する部分だ。
このワーキンググループの原英史座長代理が今回の主役である。
森ゆうこ議員→内閣府(北村特命担当大臣地方創生・規制改革)→原座長代理→高橋洋一嘉悦大学教授
参議院の予算委員会は15日の予定であった。
しかし14日に原座長代理はアゴラに反論を書いている。
さらに高橋教授は14日に放映されたDHCテレビのネットニュース番組で森氏の「質問通告書」を見たと発言し森批判を展開した。
おまけに17日にダイアモンド社のオンラインに記事を掲載し反論する丁寧さだ。
北村大臣は第二の桜田ともいえるタイプで、人柄は憎めないが仕事は「これから勉強する」レベルだ。
本人は「頭を日焼けさせないための帽子」と称して、自他ともに認める「かつら派」である。
おそらく内閣府の官僚に手取り足取りされないと答弁できない。官僚側にかなりの危機感があったはずだ。
それで原座長代理にご注進に及んだのであろう。
原座長代理が関係する関連会社が、提案者から200万円の指導料を受け取っていたとの報道が、6月11日毎日新聞で報道された。
現在この問題は事実関係を巡って原座長代理と毎日新聞の間で係争中だ。
国家戦略特区ワーキンググループの座長代理(選定に関与する立場)が、手を上げた提案者からカネを取っていたということになれば大きな問題になる。
森ゆうこ議員はここに焦点を当てたのだ。
そしてさらには「加計学園問題」に火の手が及ぶのだ。
だから原座長代理は高橋洋一教授に援軍を求めた。(ただし大分焦っていたのか質問通告漏洩の重さを考えなかったのか?)
さらには慶応大学の岸博幸教授にも助っ人を頼んでいたようで、8月19日ダイアモンド社オンラインで反論を書いている。(経産省時代の先輩らしい)
15日参院の予算委員会で森ゆうこ議員の追及に一番心配していたのは安倍首相であろう。
北村議員は、森議員の質問に官僚から手渡されたペーパーを続けて3回読むだけでまともな答弁できなかった。
この問題は今後も尾を引きそうだ。
森議員が質問通告時間が過ぎていてどうのこうの、という議論は,問題をすり替えて論点隠しを狙っている。
国家戦略特区が恣意的に運用されているのではないか?いうのが最大の論点だ。