2020年度の「報道の自由度」は,180か国中66位であった。
G7国で見ると、
ドイツ11カナダ16フランス34イギリス35イタリア41アメリカ45そして日本66位。
きわめて恥ずかしい数字である。
とても大きな顔をして「先進国です」と言えるレベルではない。
原因は安倍・菅政権による「アメとムチ」を利用したメディア操縦が半ば完成したことによる。
(ちなみに日本の報道の自由度が1番高かったのは、民主党政権下の2010年の11位である)
新聞労連などが20年4月、現場の記者など報道関係者214人にアンケート調査をした。
「あなたは現在の報道現場で”報道の自由”が守られていると思いますか」と聞いた。そのうち、124人がその質問に対して「守られていない」と答えている。
<こちらの取材で明らかになった事象について報道した際、政府側から一方的に”誤報だ”と決めつけられ、執拗に謝罪と訂正を求める電話がかかってきた>
<現政権に対する忖度の蔓延。政権からクレームが来ることを恐れて批判精神がなくなり、過度にバランスを取ろうという姿勢が余りに強くなっている。政権の広報記事しか書かない記者は優遇され、森友問題に切り込んだ記者は左遷された>
マーティン・ファクラー 「吠えない犬」
その主要な原因は「政権の側」にあるのだが、それと同じくらい問題なのは「報道機関幹部の姿勢」だ。
本当に「魚は頭から腐っていく」
そしてこのように腐りかけていく「報道の自由」を黙って見過ごしている我々の責任でもある。
そしてもう一つの大きな問題が「スラップ裁判」である。
社会的に強い立場の者(政治家や大企業)が、弱い立場の者を相手取り、言論の封圧や威嚇を目的として裁判を起こす。
拙ブログ2019、4,21
言論の自由を誰が守るのかーーー雑誌「選択」の挑戦
「スラップ裁判」はアメリカリフォルニア州では禁止されている。
日本では2000年頃サラ金の「武富士」などが乱発した。
(大阪府の橋下徹元知事や吉村知事はその辺のことは熟知しているだろう)
二人ともサラ金の弁護士をしていた。
弱者が泣き寝入りする社会を許してはいけない。
そのためには国民一人一人が物事の本質を見極める目が必要だと思う。