ロシアの制裁者リストの中に選択出版の湯浅次郎氏が入っていた。
読売新聞や日経新聞と肩を並べてのリスト入りだ。
これをどう評価するか?
選択出版の経営は専ら購読者の購読料で賄われている。
だからあちこちに右顧左眄することなく真実追及のペンを揮えるのだろう。
大いに評価したい。
選択5月号に興味深い記事があった。
「本に遇う」河谷史夫
プーチンは西欧の首脳のなかでメルケルひとりに敬意を表していたという。
ロシアのクリミア占領時、「嘘を言い続ける男をいったいどうすればいいのかわからない」と嘆きつつ、彼女は辛抱強く交渉した。
メルケルが息苦しい東ドイツの消滅と自由の到来を喜び、民主主義の価値観を共有する共同体を目指すのに対し、プーチンは一身を捧げたソ連の瓦解に屈辱感を抱いた。
残念なことにウクライナに平和をと努力したメルケルの願いは、プーチンによって脆くもぶち壊されてしまった。
だんだんとプーチンとバイデンの代理戦争の様相を呈してきた。
今の流れの中では「武力による解決」しかないのだろう。
安部晋三元首相はロシアの制裁リストに乗らなかった。
何らかの利用価値があるとプーチンに見なされたのだろう。
余り名誉なことではない。
いずれにしてもメルケルの退場は惜しまれるのだ。