立憲民主党の小西議員が総務省職員から託された文書は、松本総務大臣によって「行政文書」として認められた。
この文書が示すのは、「放送法が時の権力によってゆがめられた」という赤裸々な事実である。
ところが焦点が「小西議員対高市大臣とのバトル」に向かい、ねつ造などと言うおどろおどろしい言葉が飛び出す。
高市大臣は手負いの猪のようだ。
「猪突猛進」もしくは「窮鼠猫を噛む」のたぐい。
一旦冷却させて本筋に戻すべきだ。そうしないと小西議員を信頼して内部文書を託した総務省職員が辛い目を被る。
結局、総務省の職員を「トカゲの尻尾きり」にして岸田政権は幕引きを図るつもりだからだ。
高市大臣は夏の内閣改造で外せばよいと考えている。いずれそうなる。
武田信玄は次のように述べている。
勝敗は六分か七分勝てば良い。八分の勝はすでに危険であり、九分、十分の勝は大敗を招く。
国会の予算委員会は、裁判所でないから黒白はつかない。
多くの国民が「小西の言うことに分がある」と看做せば六分か七分の勝だ。
自民党は、したたかな政党だから必ず裏があると読んでおいた方が良い。
今回の件は、菅義偉(総務大臣経験があり総務省とパイプがある)が仕組んだ「岸田降ろし」説もあるが、ありえなくもない。
痛手を負うのは「高市大臣」と「磯崎補佐官」で、岸田政権は精査中で逃げ切るつもりだ。
野党は4月にある地方選の中で今回の問題を主張すべきだろう。国民に直接訴える方が効果がある。
メディアは、放送法ひいては日本の民主主義を守るためもっと戦う姿勢を示すべきだろう。