自民党の保守派(主に旧安倍派)は、自分たちのことを「保守」と称しているが、戦前回帰の復古主義と言えるものだ。
中には「保守」の意味を理解している議員もいるだろうが、その人たちの声は聞こえない。
宇野重規東大教授の定義は、
「伝統を尊重しつつ、問題があればそれをその都度、手直しして行く姿勢。抽象的な理性よりも歴史的な英知を優先する」
日本が失われた30年などと言われ、経済力だけでなく世界の大きな潮流からもこぼれ落ちている。
一番象徴的な例が、「選択的夫婦別姓」で、日本だけが夫婦同姓を取っている。
選択した人たちが別姓を名乗ればよいだけで、健康保険証を強引に廃止するよりましな話。
なぜ前に進まないかというと自民党保守派?と言われる人たちが頑固に反対しているからだ。
他の政党はほぼ賛成なので自民党の党議拘束を外せばよいだけのこと。
自民党に真の「保守政治家」がいないことが、今のような金まみれの山賊のような政党になってしまった。
知性と教養があり世界観もしっかりしていたのは、大平正芳、中曽根康弘、宮沢喜一くらいまでだろうか。
特に安倍晋三政権以降は目を覆うような惨状だ。
石破政権において「企業・団体献金の廃止」まで踏み込まなければ、大きな崖が待っているだろう。