泥沼に陥ったハマスとイスラエルの衝突に対し、国連安保理が戦闘休止要求の決議案を可決した。
日中仏など12か国が賛成、米英露が棄権して可決。
ガザ全体に人道支援が行き渡るよう「十分な日数」の戦闘休止や人道回廊の設置などを求めている。
この決議採択は法的拘束力がある。
これを無視してさらに戦闘を続けるならイスラエルに非難が集中するだろう。
最初に手を出したのはハマスだから人質などを取り戻すためにイスラエルが反撃に出るのはやむを得ない。
しかしこのところのイスラエルの反撃は、
「正当防衛」を通り越して「過剰防衛」だ。
「目には目を」どころではない。
いつもは100%イスラエルを支持する(イスラエルに不利な議案は反対する)アメリカが棄権した。
このまま見過ごしているとアラブ・グローバルサウス対アメリカ・イスラエルの構図になるのを恐れたのだろう。
とりあえず解決の方向性が見えてきたのは朗報だ。
(真の解決にはならないだろうが)
幸いなことはイランを含めた中東の諸国が自制的に動いていることだ。
石油価格はもっと上昇するかと思ったが今のところ落ち着いている。
アメリカは、中国との対話を再開した。
いくら何でも3方面でぶつかるのは得策ではないからだ。
国大なりと雖も、戦いを好めば必ず亡び、 天下安しと雖も、戦いを忘るれば必ず危うし。