若いころは秀吉や信長の方が好みだった。
しかし年とともに家康の方が深みがあると思うようになった。
「堪忍は無事長久の基、いかりは敵とおもえ。勝つ事ばかり知って、負けることをしらざれば、害その身にいたる。おのれを責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり」
歌が1首ついている。
人はただ身のほどを知れ草の葉の露も重きは落つるものかは
今の若い人は会社に入ってもすぐやめるという。
昔は「石の上にも3年」ということわざがあり3年間はなんとか辛抱したものだ。
武道でも「受身3年」といわれ、基礎をみっちり叩き込んだほうが最終的には強くなる。
「若いころの苦労は買って出もせよ」ということわざもあった。
最近、パワハラ・セクハラの度が過ぎて批判されたり、任半ばで辞職する地方の首長や国会議員が相次いでいる。
何ともお粗末な話だが、身から出た錆だ、同情の余地なし。
家康の次の言葉を学んでおくべきだった。
大将というのは敬われているようで、たえず家来に落ち度を探られているものである。
恐れられているようで、あなどられ、親しまれているようで、憎まれている。
だから大将というのは勉強しなければならないし、礼儀をわきまえなければいけない。