憲法第14条で、「全て国民は法の下に平等であってーー」とあるように日本は階級社会ではない。
しかし現実には富の格差拡大が進んでおり、階級の固定化が進んでいる。
昭和の時代、従業員と役員との年収格差は10倍程度までが限度だった。
ところがトヨタの会長が16億円ほどの報酬を受け取るという。
従業員の年収が5百万程度だとしたら、いったい何倍になるのか?
ここに見られる考え方は、経営者と従業員との一体感などみじんもない。
もはや階級格差でしかない。
企業というのは「儲けてなんぼ」だからある程度は理解できる。
しかし政治家となったら別だ。
「井戸塀政治家」という言葉があったが今や死語だ。
(政治活動や選挙運動に私財をつぎこみ、最後には井戸と塀しか残らない代議士をいう)
政治家というのはかっての武士階級になるが、
「武士は食わねど高楊枝」という矜持があった。
今の自民党議員は「裏金集めて高級料亭で高楊枝」である。
経営者は業績が悪化すれば責任をとらなければならない。
ところが自民党の裏金議員たちの大部分は、責任をとろうとしない。
口の周りのあんこもそのうち乾くだろうと思っているのだろう。
西郷隆盛の次の言葉、
廟堂に立ちて大政を為すは天道を行うものなれば、
些とも私を挟みては済まぬもの也。