言葉というものは時代と共に変わって行く。
なるべく美しい言葉を残していきたいものだが、最近の若者言葉にはついていけない。
もっともついて行く気も無いのだが。
それにしても万葉の和歌には新しい国家誕生の息吹が感じられる。
あをによし 奈良の都は 咲く花の 薫(にほ)ふがごとく 今盛りなり
この歌は小野老(おののおゆ)が大宰府で故郷をしのんで詠んだもの。
白鳥の渡りが見られるようになった。
石ばしる垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも 志貴皇子
志貴皇子は天智天皇の第7皇子
春の悦びが素直に歌いあげられていて、今の時期にぴったりだ。
大好きな歌の一つ。1300年以上昔の人と同じ思いを共有できるとは。
春一番に花をつけるのはクロッカス
次いでプシュキニア
しきしまの 大和の国は 言霊の助くる国ぞ ま幸くありこそ 柿本人麻呂
遣唐使を見送る際の歌という説もある。
無事に帰って来るようにと詠った。
先日、井上靖の「天平の甍」を読んだ。
名僧鑑真の来朝とその裏に動いた日本の若き5人の留学僧の運命を描いたもの。
先人の苦労があって今がある。
バッコヤナギもふくらみ始めた。