行雲流水の如くに

やはり出た「萩生田文科相」の本音ーー根底にある自民党的体質

第4次安倍改造内閣は、別名「醜聞内閣」ともいわれているが、その筆頭の菅原経産大臣があっけなく散ってしまった。

ボスの安倍首相にロイヤルゼリー(大)をはじめとして有権者にカニやメロンを送っていた。

そして極めつけは秘書に香典を持たせたことだ。これは公職選挙法違反で一発でアウト。

 

一呼吸置く間もなく、今度は萩生田文科相のとんでも発言だ。

萩生田議員は八王子市議、東京都議を経て国会議員になった。要するに「たたき上げ」だ。

世襲議員ばかりが跋扈(ばっこ)する永田町で、彼のような「たたき上げ」を評価したいところだが、今回のような発言はいただけない。

「英語の民間試験は、お金や場所、地理的な条件などで恵まれている人が受ける回数が増えるのか。それによる公平性はどうか?」という質問に対して、

「自分の身の丈に合わせて2回をきちんと選んで勝負して頑張ってもらえれば」と答えた。

 

何が問題か?

決まったこともしくは現状を是として、「教育の機会均等」の大原則がすっぽり抜けている。

憲法第26条

「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」

国は少なくとも「教育の機会均等」について努力することは最低条件だ。

この程度のことを理解しないまま発言したとしたら、文科大臣としての職責は果たせまい。

 

「自民党的な体質」というのがこの部分にある。

菅原一秀前経産大臣とも通じるところがあるのだが、格差は最初からあるのだから「上手くやれよ」ということだ。

だから法に少々触れようが、有権者の関心を得るためにはメロンやカニを配る。

上司には胡麻をする。例えばロイヤルゼリーなどだ。

 

「身の丈に合わせる」とはどういうことだ?

「今置かれた状況に我慢せよ」ということではないのか?

若者の夢を奪うような発言を文科大臣がしてはいけない。大いに反省すべし。


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