北海道のわが田舎町で密かに進められていた「風力発電建設計画」が、今年の春ごろにオープンになった。
住民の意見も全く聞かず昨年夏ごろに環境影響評価(環境アセスメント)の配慮書なるものがすでに経産省に提出されていた。
漸くこの計画のいかがわしさに気付いた住民が騒ぎ始めた。
事業主体は日本法人だが実質的には上海電力日本(株)ということがわかってきた。
この会社は中国の国有企業「国家電力集団公司」傘下の上海電力の日本法人。
日本企業が新事業をスタートする場合、採算可能かどうかが論点になる。
ところが中国の国有企業がバックの場合、採算は度外視する。
国家目的が先に来る。
中国の企業が日本の土地を買う目的とは何か?
今のところ意図は明確ではない。
日本の土地が何の制限もなく売買できるということが、明らかに中国のねらい目になっている。
欧米資本の場合は「儲かるか儲からないか」の採算重視。それだけに意図がわかりやすい。
中国資本の場合、意図が不明なだけに日本側の何らかの規制が必要であろう。
今回の風力発電事業は住民の健康や景観に重大な影響を及ぼす。
すべての事業を自由にすることが出来るという「新自由主義」は大問題だ。
景観やエネルギーなどの「社会的共通資本」は大事にする考え方に転換しなければ、この国が営々と気づいてきた「美しい国土」の破壊が急速に失われる気がする。
このことに早く気が付いて住民運動から盛り上げることが大事なのだ。