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不況で大変な事になっている

2024年11月22日 21時22分00秒 | タイでの生活
今回の記事は自殺を含むネガティブな内容もあるので、苦手な方は読まれない様に!

タイ東北部のウドンタニで暮らしている私から見える地域の景気は酷く悪く、幹線道路沿いでも空店舗が目立ち始めた。
家業は花卉の生産で生活必需品では無いので節約の対象となってしまい、顧客の園芸店は半分以下へ減り、地元園芸店への卸売はコロナ前の2割程度(8割減)と激減。
先週は顧客の園芸店2店舗の店主が相次いで亡くなられた。
1人はSNSへ真っ黒な画像を投稿され、周囲から心配する声が上がっていた中での首吊り自殺。
もう1人は店舗内にて刺殺体で見つかったそうだが死因は伝えられず、事件にもならず、子供がSNSへ「お母さんは借金があった」と書いたそうなので自らを刺しての自殺と思われる。
妻と知り合いのバンコク郊外の園芸店主は、シダの胞子培養へチャレンジしても失敗ばかりと妻へ相談されたそうだが、その2日後に自殺未遂。発見が早くて助かったそうだ。

例年なら雨季へ入って売上が落ちても、乾季へ入って子供の新学期の学費納入やタンブン(宗教行事への寄付)が一段落すると、11月頃から一気に売れ始めるが、しっかり仕入れて準備しても今年は全く動きがなく、資金的に行き詰まってしまったのだろう。

以前なら地方の園芸店の売上は、主に学校や役場や国の出先機関等の公共施設の装飾に使われる植物で、祝祭日や政府要人の来訪がある度によく売れていたが、近年はほぼ民需のみとなり、売上は大きく減少。
最後の頼みの民需も、この不景気で全くパッとしない。

不景気の原因は…

タイ経済、良くない状況と財務相 構造的問題で成長悪化

タイのピチャイ財務相は10日、国内経済は長い間良くない状況が続いているとし、構造的な問題に直面する中、成長が悪化しているとの見方を示した。

Reuters Japan

少子高齢化、急激なインフレ、軟調な輸出、高水準の家計債務や借り入れコストと言われているが、農業以外に大した産業が無いウドンタニの郊外の農村で暮している私から見ると、大きな問題は地域へお金が落ちない事。
通販の普及により我家でも地元集落のお店で買うのはほぼ生鮮食品だけとなっており、家業で使う農薬や肥料や鉢などの資材も大部分は通販。
通販は品揃えが良くて価格も安く、買い物へ行かなくて済むので時間も交通費も節約出来る。
そして生鮮食品も大手資本の店が人気であり、集落のコンビニ形態のお店が量り売りの食肉を扱い始めて安くて新鮮と好評なので、市場の個人商店は苦戦している。
また大手コンビニはアプリから買うと割引があり、100バーツくらいの購入から無料配達。
こうなると集落の個人商店は太刀打ち出来ない。

零細な個人事業主は、売上が落ちて苦しんでいるところに、所得税を簡易に算出する見なし利益率を一律売上の4割へ引き上げられて所得税を吸い取られ、自宅や店舗の固定資産税も以前ならタダ同然だったのに、市街地なら小さな民家でも数千バーツだそうで、それらの負担増に苦しんでいる。
そして地方の経済へトドメを刺したのが年に数回支給されていた農業補助金の停止。
昨年は前期(田植え頃)が支給されなくて苦しむ人が多くても、後期分が12月に出て潤ったが、今年は現金の振り込みではなく肥料の現物支給という話を聞いただけで、結局何も無いままとなっている。
(11月から12月にかけて支給された人が居るが、全員ではないらしく、詳細は分からない。 2025.1.21追記)
代わりにデジタルマネーと言われながらも現金を貧困者や障害者へ第一弾として支給されたが、対象者が限定されたからか奥の集落と市場を結ぶ我が家の前の道を行き来する人が増えて賑わったのは数日だった。

流通や購買様式の変化で地域へお金が落ちなくなり、所得税や固定資産税の増税で政府に吸い上げられ、農業補助金の停止で地域へ落ちるお金が止まってしまった。

残りの人達へのデジタルマネーと呼ばれるお金の給付を期待したいが、政府がお金を支給しても、どこかで帳尻を合わせる為に吸い上げるので、景気がどの程度改善されるのか気になる。

我家では地域の園芸店向け卸売の減少分を、取り扱い品種を増やす事や小売への再参入や輸出向けの強化でカバーしたいと頑張り続けており、子供達から時代の流れへ乗れと通販サイトへの参入を勧められて、妻が配送資材の準備を始めたが、私が調べると妻が得意なシダの販売ランキングはこの通り。

単価と月の販売数を掛けると判るが、妻が得意な観葉植物のシダを通販サイトで販売しても、売上は雀の涙となりそう。

こんな事をやっていると、どう頑張っても浪人中の娘を大学へ行かせるのは難しいだろう。

こうなったら主夫兼自宅警備員な私が働くしかないが、18年近くタイで暮らしても子供達へ日本語を話して欲しくて自宅では日本語のみを通したので、私のタイ語は幼児レベルのままであり、タイでの就職は難しそう。
それならと日本の転職サイトへ登録して求人へ応募したが全く音沙汰無し。
18年もブランクのあるネットワークエンジニアで、持っているのは前の職場の社内資格だけ。しかも57歳では要らないわな。
orz
50代実績有りの求人を見ても、その賃金では日本の生活費で消えてしまい、娘の学費は出ない。

何があっても、どんな手段を使っても娘を大学へ行かせる決意だが、コロナを乗り越えた先がもっと厳しくなるなんて…。
(;_;)
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