めるつばうのおもうこと

めるつはミーム機械としてばうを目指します。

東山魁夷

2008-03-31 13:44:06 | art
以前、横浜美術館で見たが、その時は唐招提寺の障壁画が大々的に喧伝されて
いたけれど、この画家を意識したのはこのときからだと思う。
だいたい、”湖畔に白い馬”っていうイメージで「ダサ!」と思っていたのだ。

だから横浜で見たときにはとても驚いた。
山が迫ってくる。わたしの心象の山が。

雪解けの渓谷のスケッチがあった。
かなり”りある”なスケッチからだんだんと細部を
省き、こそげ落とし、そして最後になめらかな曲線と
流れる水と石へと変換していく。
見事と言うほか無いくらいすてきな昇華だとおもう。
本質をそのままに、要らない部分を排除するのはとても
難しいことだと思う。
そして、アブストラクトにならないぎりぎりのナイフリッジを
歩むと言うことはどういうことなのだろう。
ともて不思議でとても共感できる、あの風景。

迫ってくる山。そしてわたしが視た川。
わたしのこころに映し出される風景をそのままに
画布へと定着されていく不思議。
この画家はわたしにとってとても重要である。
でも白い馬はいらないんですけれど。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。