【週刊ゲーム市場分析】「ファンタジーライフ」は品薄が続く、3DSでも存在感を示したレベルファイブ

2013年01月17日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第78回。久々の更新ですみませぬ。
毎週のゲームソフトの販売本数を予想し、ポイントを競うYSO3の参加型企画【Y1】もよそしく!

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※前作データ等はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
※年間販売本数データ等はGEIMIN.NET様よりお借りし、独自集計。
※アニメディスクの販売枚数はアニメDVD・BD売り上げまとめwiki様よりお借りしています。
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■「ファンタジーライフ」が3DSのオリジナルとしては2位の出足、品薄が続く

この年末年始の新作で、注目を集めたのは3DSの「ファンタジーライフ」(初週13.4万本)。3DSのオリジナルタイトルとしては「ブレイブリーデフォルト」に次ぐ2位の初週本数となった。販売店の予想を上回る出足となり、市場では品薄が続き、発売3週目の本数は週間1万本を割り込んでしまったが、まとまった出荷があれば再び販売ランキングの上位に名を連ねそうだ。



3DS本体は年末年始で普及台数が1000万台を突破しており、プラットフォームとして勢いがあることも「ファンタジーライフ」の出足を後押ししたようだ。


■3DSでもパブリッシャーとしての存在感を示したレベルファイブ、今後もオリジナルタイトルの成功に期待

以前にもこの連載でデータを出したが、上記の「3DSのオリジナルタイトル 初週本数TOP5」のデータを見ても分かる通り、オリジナルタイトルが初週から10万本を超えるような販売となるケースは少ない。ましてや、サードパーティ製タイトルが販売を伸ばしにくいと言われる任天堂プラットフォームで記録するのは極めて珍しい。ここで、以前にも掲載したデータをアップデートしてみた。



1997年以降では、任天堂プラットフォームで初週10万本を突破したサードパーティ製のオリジナルタイトルは「ファンタジーライフ」で4本目。注目すべきは、そのうち3本がレベルファイブ製のタイトルであることだろう。

レベルファイブはDSでパブリッシャーとしてデビューし、オリジナルタイトル「レイトン教授と不思議な町」でブレイク、DS市場で足場を築いた。3DSでは同シリーズや「イナズマイレブン」といった主力シリーズの販売が減少し、当時ほどの勢いはないと言われることもあるが、今回の「ファンタジーライフ」のヒットで、3DSにおいても有力なパブリッシャーであることが改めて示された形となった。

レベルファイブがほかのメーカーと比較して抜きんでているのは、こういったオリジナルタイトルをヒットさせることができる力にあるとも言える。今後はDSで展開したシリーズの続編以上に、3DSならではのオリジナルタイトルの成功に期待したいところだ。


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