うたたねこと

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食品偽装についての朝日新聞記事~私の感想と意見

2007-11-06 21:58:44 | ネコまたぎ~よけいな一言・社会批評
このところ問題続出の食品偽装について、先週11月2日(金)の朝日新聞夕刊(大阪版)に特集がありました。

この問題に関して識者に聞いたという内容で、大澤真幸京大社会学教授、伏木亨京大栄養学教授、西川玄房東林院住職の御三方が意見を述べておられます。

正直言って、社会学教授の意見は良く解りません。

栄養化学教授の意見は一読してもっともな気もするけれど、読み返してみると随分企業寄りだなと思います。 
「賞味期限は『この日までが食べごろ』とメーカーが勧める期間であって、消費期限とは違う。作る側には、賞味期限を過ぎただけで、まだ食べられる商品が捨てられてしまうことに抵抗があるのだろう。…消費者の意識との間にギャップを生じ、書き換え問題につながる。」って、そんなのメーカー側の勝手な言い分じゃないですか! メーカー側から何時までに食べてくださいと勧めておいて、まだ食べられるというなら、始めから賞味期限なんて止めて消費期限だけに統一すればいいんです。
「においだけでも食べ物が傷んでいるかの判断はできる。捨ててしまう前に確かめてみてはどうか。」なんて、私はずっと前からそうしています。 多くの消費者がそうしていると思います。 わざわざお金を出して買ったものを簡単に捨てるわけないでしょ! 問題はスーパーやコンビニで賞味期限を過ぎたものを大量に捨てていることじゃないですか?

西川住職の欲を諫めるご意見は、個人的には賛成出来る点が多いです。
しかし、「『赤福』は本来、伊勢参りをした人のおみやげだった。それが全国の百貨店などで売られるようになったのは、消費者が求めたからではなかったか。」という個所には引っかかります。 消費者が、百貨店や駅の売店で売って欲しいと署名運動をした、なんてことを知らないのは私が無知だからでしょうか? デパートや駅で売るようになったのは、そうすればもっと沢山売れて儲かると、メーカーが考えたからじゃないですか。 もちろん、消費者がそれを喜んで買ったのは、結果的には求めたと言えないことはないですが、明らかに責任転嫁があると思います。
この話がプライベートな場でされたのなら、
「ごもっとも、おっしゃるとおりです。」と言いたいところですが、社会的権力であるマスメディアによる上からの物言いである所に抵抗を感じます。

この記事は、(聞き手○○(記者名))となっていて、その内容が全て話し手の意見と受け取るのは早計でしょう。 
社会学教授の意見が良く解らないのは、聞き手の記者が理解出来ていないからかも知れません。 
結局は新聞社の意見なのでしょうが、消費者に責任を押しつけようとする意図があるようで警戒を要します。

食肉偽装のミートホープ社の社長は「安さを求める消費者が悪い」とひらきなおっているようですが、同等の品質表示があれば安い方が売れるのは経済の法則です。 それを悪用しておいて、厚かましい言い草です。

朝日新聞の論調にも同じニュアンスを感じます。
消費者は心して、勝手な責任転嫁を許してはなりません。

一連の事件は「偽装表示」が問題なのであって、賞味期限および消費期限の問題、期限切れ食品をどう扱うかは、また別に分けて考えることではないかと思います。





 

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