京都日本画家協会創立70周年記念特別展『日本画きのう京あす』(7/9~8/21)に、最終日の日曜、出かけた。
チラシ裏の解説に依れば、同協会は、竹内栖鳳、橋本関雪らを顧問として1941年に設立され、現在550名の会員を有するとのこと。本展覧会では、そのうち427名の新作(427点)と、歴代理事長・顧問23名の作品(23点)が出品されている。
会場入り口に積まれた「出品目録」を手に取る。前期(7/9~31)・後期(8/3~21)と分かれているのは、現会員の新作を入替展示するためだ。目録にはあいうえお順に会員名が記載され、あ行~た行途中までの会員の作品が前期に、あとは後期に出品されていることが分かる。展示の順番は、目録順ではなく、どれがどの作品だったのか、思い出すのは難しい。あの、ギリシャ遺跡の背景を埋め尽くす深いきれいな青は、『Time』だったか『うつろい』だったか・・・・・。
こういうのも日本画? と思うような作品もあり、私にとっては新しい発見だった。日本画は、岩絵具で描いた奥行きのない平たい絵、と思い込んでいた。それが、どうだろう。油絵っぽい筆致のものとか、フレスコ画のようなのとか。モンドリアンのような絵も。技法、素材ともに私の思う日本画の範疇を超えたものが多かった。現代日本画に対する無知を思い知る。
一番好きだったのは堂本印象『窓』。ユトリロのようなパリの街角の白い壁面。単一の白ではなく、ブルーグレーや、からし色の陰影が軽やか。近代洋画風ではある。
この展覧会は、京都文化博物館リニューアルオープン記念を兼ね、かつ「京都文化年」にふさわしい事業として実施された。今秋(10/29~11/6)、京都で第26回国民文化祭が開催されるのに合わせ、府は今年を「京都文化年」としてPRし、さまざまなイベントを実施しているのだ。よくよく見れば、チケットにも、チラシにも、ひっそりと“まゆまろ”が。国文祭・京都2011のキャラクター、まゆまろをかわいいとは思わないが、入れるならもう少し目立たせたらいいのに・・・・・・とは老婆心か。