京都逍遥

◇◆◇京都に暮らす大阪人、京都を歩く

帰命山蓮華寺

2024-11-22 22:19:23 | まち歩き

前々から行ってみたかった蓮華寺。京都に詳しい東京からの観光客に教えてもらったお寺である。叡電三宅八幡駅から徒歩、あるいは京都バス上橋下車、すぐ北側にある。

バス停向かいに、蓮華寺駐車場。駐車場脇の路地から入る。

参拝客が多い。座敷には30人以上の中国人観光客。あまり知られていない小規模なお寺と聞いて来たが、中国人の方々の情報量に驚かされる。散策用に用意されたスリッパに履き替えて、本堂まで歩く。本堂を周ると、南側にトムテのような灯籠がある。上の写真の駒札にある「蓮華寺型燈籠」である。細長い帽子を被ったようなその形は、かなりかわいらしい。燈籠まわりのモミジやイチョウの木は高木で、南側からの光を遮っているため、地面に広がる苔が美しいのだろう。本堂の石川丈山筆の扁額(同じく駒札より)は、いい字形で、個人的にはとても好ましい。

ゆっくりと本堂を周回し、書院に戻ると、団体客が帰った後だった。

書院より本堂の方を撮影。

書院南側に広がる苔。

蹲踞の足元にツワブキ。

期待したよりも紅葉は少ない。北山通と同様、今年は紅葉せずに枯葉となってしまう木も多いようだ。

書院を退出して山門を出るまでに、東側に鳥居と井戸がある。副住職さんのお話では、鳥居はその奥に祀られているお稲荷さんのもので、火事で行き場を失ったお稲荷さんが、蓮華寺の境内に移転したものらしい。

鳥居の右には鐘楼。

鳥居の左手に井戸。

井戸の屋根にはあまり見たことのない紋の入った軒丸瓦があった。

これは、「丸に四つ俵」という紋で、蓮華寺を造営した加賀の今枝家の家紋であるらしい。鐘楼の建具や蟇股にも同じ柄があしらわれている。

志納金500円を納めた際に手渡された、花弁型の縁起書。色も柄も味がある。

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紅葉――北山界隈

2024-11-18 20:22:11 | まち歩き

紅葉が年々遅くなっている。比叡山に紅葉狩りに行きたいと思いながらも、まばら紅葉では行く甲斐がない。とりあえずは北山付近へ。

紫明通(北大路通南)の紅葉。

北山大橋より南側を望む。

北山大橋より北側を望む。

写真の通り、橋の北側にはグレーの薄雲が広がり、10分ほどで霧雨が降り出した。

北山通(植物園北)の紅葉。

 

宝池隧道南側より比叡山遠望。

霧雨は一旦止み、少し青空も見える。

宝池橋より比叡山を望む。

ここからの比叡山は、頂上近くに、ほんの数本の紅葉が見られるのみであった。明日からの寒さで、一気に紅葉は進むだろうか。

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二条城本丸御殿再訪 

2024-11-15 20:45:28 | まち歩き

現在公開中の御常御殿の部屋が、11月17日までで一旦公開を終了するので、再訪しようと思い立った。「松鶴の間」「雉子の間」「御納戸」である。20日から2025年3月16日までは「四季草花の間」「耕作の間」「萩の間」が公開され、3月19日からは、再度変更されるようだ。

「松鶴の間」は、主の居室であったそうだ。金銀の雲、大ぶりの松に鶴が描かれ、非常にきらびやかで力強い。床の間は東側に設えられているので、主は床に背を向けて座り、西側の襖を開け放って広々とした庭を眺めたに違いない。

「雉子の間」は、松鶴の間のすぐ東にある部屋で、主の寝所。前回の観覧の際は蚊帳吊り金具に気づかなかったが、四方の柱に二段に金具が取り付けられていた。二重に蚊帳を吊るしたなら、蚊に悩まされることもなくぐっすりお休みになれたことだろう。金色の雲に紅葉と雉。松鶴の間ほど豪華ではないぶん、落ち着きを感じる。

「御納戸」は雉子の間の東隣りにある部屋で、主の世話をする者が控えた部屋であったらしい。納戸という名がついているが、漆喰の白壁の下は一面、緑青地に金色の朽木雲文様の唐紙の襖で、豪華な印象。

御納戸と萩の間(今回は非公開)の間に、地図上で狭い部屋のようなものがあり、ガイドの方に質問すると、二階へ続く階段があるとのこと。御常御殿には、ほかにも、もう一か所階段があるらしい。以上が御常御殿についての個人的なまとめ。

さて、今回の本丸御殿の見学ルートは、次の通りである。

①「使者の間」→②「殿上の間」「公卿の間」→③御書院の南側三部屋(「三の間」「二の間」「一の間」)→④渡廊下→⑤御常御殿の南側三部屋(「松鶴の間」「雉子の間」「御納戸」)→⑥御湯殿→⑦渡廊下→⑧御書院の東側・北側廊下に面した四季の間(「夏の間」「冬の間」「秋の間」)→⑨御書院廊下北側にある雲鶴の間(「一の間」「二の間」「三の間」)→⑩「雁の間 東」「雁の間 西」→「取次の間」「玄関の間」

⑧「四季の間」の障壁画は、どれも地味。

⑨「雲鶴の間」の名は、雲鶴模様の唐紙が襖に使用されていることからきている。緑青地に、金で鶴と瑞雲が描かれ、華やかであった。また、⑧「冬の間」「秋の間」と⑨の三部屋は廊下を挟んでそれぞれ南と北に並んでいるが、廊下に面した襖は白地に銀砂子だか、落ち着いたきらめきのある七宝文様の唐紙が使用されていた。⑤の唐紙についてもそうだが、すべて元の文様を復元したものであるとのこと。

⑩「雁の間」は、家来たちが使用した部屋である。襖の多くに雁の絵が見られる。「雁の間 西」の西壁面に一間半ほどの棚があり、棚奥の壁に二羽の雁が描かれているのだが、上部に描かれた一羽は座らないと見えない。この棚は、元は「雁の間 東」の東壁面にあったとパンフレットに記載されている。では、二羽の雁は?移築の際、部屋の配置が変わり、障壁画も切り貼りされたというから、雁は棚奥に描かれたものではなかったのかもしれない。どれも、水墨画でありながら、全く寂しさを感じない。かっこいい障壁画である。強い生命力と力強さを感じる雁の絵は、宮家の御殿というより、武士のお屋敷にふさわしいようにも思える。

二度目の見学だが、御殿の造りが複雑で、どこを歩いているのかわからなくなった。来週以降、また別の障壁画を見に行こう。

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お堀の水鳥

2024-11-02 20:55:48 | まち歩き

曇り空の昨日、二条城に行こうとして、小学生の多さに入城を諦めた。修学旅行なのか、駐車場にはバスがぎっしり。周回してからほかの行き先を考えようと歩き出すと、お堀の周りには、今まで見たことのない(あるいは気づかなかった)光景が。

水鳥たちの整列!

検索してみたところ、ハシビロガモという名の鳥であるかもしれないことがわかった。生き物に疎いので、判断がつかない。

ハシビロガモならば、地味な茶色が雌で、頭部が緑、羽が白と茶色のグラデーションが雄らしいので、上の写真の鳥たちは、みな雌ということになる。

日本野鳥の会京都支部HP:ハシビロガモ日本野鳥の会 京都支部

鴨川べりの恋人たちのように、並ぶ、並ぶ……。

水に入る鳥はわずか。もう満腹だったのか?

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御所の秋

2024-10-30 21:05:30 | まち歩き

所要を済ませ、御所を通った。秋の空に筋状の雲が。

晴れ間が出たかと思えばまた曇り、雨こそ降らないがすっきりとはしない天気。夕方の写真のようだが、正午ごろの様子である。

天候不順のため季節外れの桜のニュースを今年は度々耳にするが、御所にも季節を間違えた桜が数本あった。花をつけた桜の若木の横には、落葉し始めた桜の木。

道路を救急車が通るが、周りの車は脇に避けない。いつものことだが。つくづく京都は運転マナーが悪いと思う。救急車のサイレンに気づいて自分の車を道路脇に停めたら、後ろの車にクラクションを鳴らされたこともある。

こんな京都で、最近なぜか横断歩道横の自転車通行帯が続々と消され、車道の白線が入るようになった。横断歩道内を斜めに走行する自転車が増えそうだ。危なすぎる。自転車用の通行帯を復活させてほしいものだ。

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