前々から行ってみたかった蓮華寺。京都に詳しい東京からの観光客に教えてもらったお寺である。叡電三宅八幡駅から徒歩、あるいは京都バス上橋下車、すぐ北側にある。
バス停向かいに、蓮華寺駐車場。駐車場脇の路地から入る。
参拝客が多い。座敷には30人以上の中国人観光客。あまり知られていない小規模なお寺と聞いて来たが、中国人の方々の情報量に驚かされる。散策用に用意されたスリッパに履き替えて、本堂まで歩く。本堂を周ると、南側にトムテのような灯籠がある。上の写真の駒札にある「蓮華寺型燈籠」である。細長い帽子を被ったようなその形は、かなりかわいらしい。燈籠まわりのモミジやイチョウの木は高木で、南側からの光を遮っているため、地面に広がる苔が美しいのだろう。本堂の石川丈山筆の扁額(同じく駒札より)は、いい字形で、個人的にはとても好ましい。
ゆっくりと本堂を周回し、書院に戻ると、団体客が帰った後だった。
書院より本堂の方を撮影。
書院南側に広がる苔。
蹲踞の足元にツワブキ。
期待したよりも紅葉は少ない。北山通と同様、今年は紅葉せずに枯葉となってしまう木も多いようだ。
書院を退出して山門を出るまでに、東側に鳥居と井戸がある。副住職さんのお話では、鳥居はその奥に祀られているお稲荷さんのもので、火事で行き場を失ったお稲荷さんが、蓮華寺の境内に移転したものらしい。
鳥居の右には鐘楼。
鳥居の左手に井戸。
井戸の屋根にはあまり見たことのない紋の入った軒丸瓦があった。
これは、「丸に四つ俵」という紋で、蓮華寺を造営した加賀の今枝家の家紋であるらしい。鐘楼の建具や蟇股にも同じ柄があしらわれている。
志納金500円を納めた際に手渡された、花弁型の縁起書。色も柄も味がある。