詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

誰かの祈りを想ってみる

2015年06月16日 | 
濁音の始まりを探すと
美しい教会の雨樋を流れる雨
開いた傘を揺すりながら
ステンドグラスの下の
長方形の煉瓦の壁を辿り
正面に立つと
開け放った扉から
祈りの歌が聞こえる

まっすぐに伸びていく気持ちが
堂内に反響しているのだろう
すぐ隣に立つ人の今朝の光景さえ
知ることはできないけれど
ただこのときは光合成をするように
ただひとつの方向を見あげて声を合わせる
一歩退いて
自分を外側にして
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