家にひとり
時計の針と
道一本向こうの幹線道路を走る
車のざーという音
外を渡る風の音
どこか隙間を抜けて入ってくるその風が
リビングと廊下を隔てるドアを揺らす音
空の色が窓にぺったり顔をつけて
こぼれ落ちそうに部屋をのぞきこんでいる
ほらこのひざ掛けのうえにも
しずか
と言ってしまいそうな
ひるまの部屋にも
耳をすませば
音はつぎつぎたえまなく訪れている
時計の音はひときわ大きい
この時の中にあらゆるものがつめこまれているなんて不思議だ
まるで止まっているかのようなのに
細胞がしずかに泡を吹いて死んでいく
わたしの時間
果たすべき仕事が
鳥のようにつぎつぎ舞い込むひとの時間も
他人にも自分にも煙を吐き
唾して生きるひとの時間も
どれだけはたらいても大きな岩をほんの少し
持ち上げ続けることしかできないひとびとも
翻弄されることが人生の自動詞だと
信じるしかないひとびとも
この同じ時間の中
時計の向こうの窓から
格子をやせさせてしまうほど明るい光
やがてすぼまっていく光
本の表紙の言葉は唱えていた
毎日欠かさず体重計に乗りましょう!
きっと何かが減って
何かが増えている
風が強くなっている
時計の針と
道一本向こうの幹線道路を走る
車のざーという音
外を渡る風の音
どこか隙間を抜けて入ってくるその風が
リビングと廊下を隔てるドアを揺らす音
空の色が窓にぺったり顔をつけて
こぼれ落ちそうに部屋をのぞきこんでいる
ほらこのひざ掛けのうえにも
しずか
と言ってしまいそうな
ひるまの部屋にも
耳をすませば
音はつぎつぎたえまなく訪れている
時計の音はひときわ大きい
この時の中にあらゆるものがつめこまれているなんて不思議だ
まるで止まっているかのようなのに
細胞がしずかに泡を吹いて死んでいく
わたしの時間
果たすべき仕事が
鳥のようにつぎつぎ舞い込むひとの時間も
他人にも自分にも煙を吐き
唾して生きるひとの時間も
どれだけはたらいても大きな岩をほんの少し
持ち上げ続けることしかできないひとびとも
翻弄されることが人生の自動詞だと
信じるしかないひとびとも
この同じ時間の中
時計の向こうの窓から
格子をやせさせてしまうほど明るい光
やがてすぼまっていく光
本の表紙の言葉は唱えていた
毎日欠かさず体重計に乗りましょう!
きっと何かが減って
何かが増えている
風が強くなっている
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます