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2014年11月29日 | 詩
時計のコチコチという音
キッチンの窓から入ってくる青い光に
私もこのノートもペンも染められて
草原がひろがっていく
漂っていた考えごとを
ひとつひとつの文字につないで
貼り付けて
確かめたくて
書いていた
この場所に
本の中のある文章が
脳を柔らかく押すと
開いた羊皮紙の上に踊る炎の影
紅はこべのような人々が行き交う
港に積まれた樽の後ろ
研究所か古い病院のような
のっぺりとした長い廊下
見慣れぬ景色がふいに
花火のようにひらく
同じように
この小さなノートの上で
貼り付けられた文字たちと
文字を書きながら
それらを巡りながら
洩れ出していく思いが
靄のようにからまりあったところに光
という因子が加わると
新しい景色が
風のように吹いてきてひるがえる
そしてまた
時計の音が聞こえてくる
コチコチコチコチ
揺らめくものの背後に
ずっと変らぬものの無言の意思があることを
伝えようとするかのように
キッチンの窓から入ってくる青い光に
私もこのノートもペンも染められて
草原がひろがっていく
漂っていた考えごとを
ひとつひとつの文字につないで
貼り付けて
確かめたくて
書いていた
この場所に
本の中のある文章が
脳を柔らかく押すと
開いた羊皮紙の上に踊る炎の影
紅はこべのような人々が行き交う
港に積まれた樽の後ろ
研究所か古い病院のような
のっぺりとした長い廊下
見慣れぬ景色がふいに
花火のようにひらく
同じように
この小さなノートの上で
貼り付けられた文字たちと
文字を書きながら
それらを巡りながら
洩れ出していく思いが
靄のようにからまりあったところに光
という因子が加わると
新しい景色が
風のように吹いてきてひるがえる
そしてまた
時計の音が聞こえてくる
コチコチコチコチ
揺らめくものの背後に
ずっと変らぬものの無言の意思があることを
伝えようとするかのように
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