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私の患者層は社会から孤立している人が多いのでコロナのパンデミックにのみ込まれる人は今まで皆無。しかしじわりじわりその波は押し寄せているようです。
COVID19の検査は緊急で作られたテストセンターで行われます。しかしそこでテストをしてもらうためには家庭医かナースプラクティショナーが指示を出し(電話診察の後)、テストセンターから被験者に電話が入り、被験者は車で来るように指示され、指定された時間に指定された場所に駐車して指定された電話番号へ電話して、、、といくつもの行程を踏まなければなりません。そして電話と車を持っていることが前提となります(車はなくてもできなくはないけれど)。私の患者層の殆どが電話を持っていません。よってこの既存のテストシステムでは検査ができないのです。
しかし先日出された、優先される人口層の中にホームレスが盛り込まれました。連絡の取れないホームレスの数は私の働く街でおよそ100人以下ですが(ローベリアハウジングが開館されていて本当に良かった。そしてこの人の活躍で)なんとかしなければなりません。テストセンターに送らず、私が検査をするのが確実で手取り早い。なので連絡の仕様のないホームレスに罹患者が出た場合を想定して、診察の流れを考え、PPE(私自身が感染者にならないように防護してくれるギア)やテストキットを注文し、準備が整ったのでホームレスと最もコンタクトが多いであろう地域団体のリーダーに検査の流れや対象者などについてメールを送りました。
その内の1人から美加はいつも地域の人々を忘れないでいてくれて頼もしい、と返事をもらった。
ホームレスと言う小さな人口層で見落とされてしまいがちな部分を見つけて補強する医療を提供するのも私の大事な仕事の一部です。
先日のスーパームーン