走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

免許更新制度

2022年03月27日 | 仕事
例年は2月末日が免許更新締切となっていますが、今年度は3月末日。これを忘れると大変なことになるので、忘れないように、と自分に言い聞かせながら数ヶ月。ようやく終了。更新はオンラインで済ませることができます。全行程におよそ30分ぐらいかかると書かれています。

まずはプラクティスについての24の質問にスケール形式で返答。これは全てスタンダードに関連しての質問。希望が有れば空欄にコメントを入れることもできます。ちゃんとリファレンスもついていて、どのスタンダードについての質問項目かわかるようになっています。

免許更新の際課せられているものがあり、それをしたかどうか。例えば記録監査、や同僚からプラクティスのフィードバックをもらったか、学習計画をしたかどうかなど。

住所などの個人情報、勤務先の情報(複数有ればそれぞれ記入)、勤務形態(フルタイムかパートかカジュアルか)、年間何時間働いたか、直接ケアか間接ケアか教育か、管理かなど。今年度終了した教育内容も項目もあります。看護系かその他か?こうする事で看護師人口の勤務形態、教育背景も免許を管理する団体が把握することに繋がります。

そして犯罪記録。

それから団体保険料やプロフェッショナル会費について、で、最後に支払いを済ませて終了。

こうして来年の3月末まで有効なライセンスとなります。で、最後に任意のこのシステムのフィードバックのアンケートで終わり。

私はこのブログで看護の質を担保するためにはあげっぱなし免許では限界があると書いてきています。免許の更新制度は監視するのが目的、と思う方が多いと思いますが、そうではなくてプロとしての認識を向上させる機会だから、質の担保に繋がると私は思っています。上記のようにスタンダードや課せられている活動について、免許更新を通して否が応でも読まなければなりません。このような機会がなくても時は簡単に過ぎて行ってしまいます。5年、10年、20年、経って看護のスタンダードやスコープについて疎くなってしまうのは仕方がないことです。そして逸脱した個人の行動が看護の団体のイメージダウンに繋がります。これを軽視してはなりません。ましてや看護職内でネガティブな影響を与えている(お局、新人イジメ、離職率の高さ)ことにも関連していると思いませんか?希望や期待に胸膨らませ、最新の教育を受けてきた新人を古い考えと態度で卑下するわけですから。スタンダードはどこへやら、です。

何故、北米では看護職が最も信頼される職業であり続けているのか?

その答えを考えてみませんか?

続く

冒頭写真: こちらもボウ川。


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