気心は未だ若い「老生」の「余話」

このブログは、閑居の間に
「言・観・考・読・聴」した事柄に関する
 雑感を主に綴った呆け防止のための雑記帳です。

散歩の累積=終着駅への旅路?

2017-06-24 12:28:02 | 人生

 綺麗な街並みを歩いたリ、好みのコースを散歩した時のデータ(時間・距離・歩数・経路・消費cal)は、常時携行しているスマホに全て記録されている。散歩途中の休憩の際等にそんなデータを確認する度にふと標題のような雑念が脳裏をかすめることがある。このことは、末尾に書くので、少し我が街のことと、老生が好んで歩く浦安海岸沿いの散歩に付随することについて以下書くことにする。

浦安の新市街地は整然と整備されており、一見西洋風で解放感もあり、住むほどに良さを感ずるいい街である。東側が東京湾岸に面した総合公園に至る緩やかな坂道から、振り返って西側の市街地を観る度に確かにそう思う。このことは、一市民としての誇りでもある。 

上記地図上の国道357号線から東南方向の全地区は、昭和39年に始まり昭45年に工事が完了した埋立地である。この街は、昭58年東京ディズニ-ランドの開業、昭63年京葉線の開通を契機に急速に発展し今日に至っている。東京駅迄快速で約16分の立地とあって都内への通勤率は約50%、面積は約17K㎡、市の人口は約16.8万人(昭和56年市制施行時の約2倍)で、全国でも屈指の若い街である。

北陸・若狭の海辺で育った老生は、元来街向きタイプの輩ではないので、この街が全て性に合っている訳ではない。しかしこの街は湾岸沿いにあり、当方は、この微かに感ずる潮風の匂いと周囲の景観が大好きである。なので、散歩の際は、自宅から湾岸沿いの総合公園と墓地公園を経由する約7㎞の散歩コース をよく利用している。

湾岸沿いのこの散歩コースは、通称「三番瀬沿い緑道」と称され、沿道には健康器具や散歩・ジョギング時の目安板等も設置されている。

アンツーカ仕様の歩道と自転車専用の二帯に区分された「緑道」は約4㎞程だが、人に優しく整備されたこの緑道を含む湾岸域は実に素晴らしい。湾岸風景を眺めながら散歩する老生にとっても、この湾岸域は、爽快感と解放感を満たして呉れる癒しのゾーンでもある。

 

約15㎞の対岸は幕張メッセをはじめとする京葉コンビナート地域である。3・11地震で被害を受けた緑道や堰堤も3年前に完全に再整備され、今は被害の痕跡は全く見当たらない。

周囲約1200mの広い公園は若い家族連れで休日は終日賑わっている。平日、人が少ない日中には、公園地区から程近いディズニ-ランド関係の外人専用マンションからの非番者なのだろうか・・。シートを敷いてビキニスタイルで陽気に談笑している美女グループを見かけることもある。

 左は東京湾、正面の先は羽田方向で松林に囲まれた右のエリアは市営の墓地公園である。

 

 新浦安駅から墓地前迄はバスの便もあり、所要時間も約10分程の地域にアクセス・環境共に申し分のないよく整備された市営の墓地公園(約4万㎢)がある。

  

 墓地公園内には、樹林墓地と呼称されている樹木墓地が2ケ所あり、その一部は今も整備中である。樹林の移植年数は未だ浅いので、外見上は荘重感はないけれども10数年もすれば、湾岸地域一の樹林墓地となることだろう。

 

長くても、あと10年後位には人生最後の永遠の終着駅に辿り着くであろう当方は、散歩の途中時々、樹林墓地内のこのベンチに腰掛け、暫し休憩しながら、「人の人生」「久遠の旅路」「霊の世界」「無の空間」etcについて深く考えさせられたりしている。日頃諸々あるくだらない雑念を払拭出来るこの時が、老生にとっては心の底から「癒されるような気分」になれるから不思議である。

市内在住14年を過ぎている当方は、樹林墓地か個別の墓地のいずれにも入墓出来る条件は満たしている。既に家族の了解も得ているので、当方は共同の「樹林墓地」を永眠後の終の棲家として希望している。その年月が何時なのか神仏のみが知っていることだろう。

老い先長くない人生の臨終の前後のことに関する雑念を、あれこれ思い重ねてもそこから得られるものは何もなかろう。ならば、そんなマイナス思考は止めるようにしよう・・。今日も与えられているこの命を大切にして生きるよう・・。心を広く豊かに持ち、日々生かされていることに感謝の気持ちを忘れず、前向きに生きて行こう・・。素敵な墓地公園のベンチでの休憩の間には常にそう考えるようにしている。

何はともあれ、そんな心境にして呉れる公園墓地での小休止の時間帯と「周りの緑道」沿いの散歩の累積は、人生の終着駅に向けての歩みの積み重ねではなく、当方にとっては、「心のオアシス」を求める憩いと癒しの旅路なのだと思っている。