第三部はサマーレイトショー国言詢音頭。
自分は初めて観た演目です。
「五人伐の段」五人切り殺してしまうという恐ろしい夏向きの演目、最後に本水を使った雨の場面があります。
1737年に起こった事件を基に書かれた浄瑠璃です。
7月2日の深夜、曽根崎新地の茶屋大和屋十兵衛方で、主人十兵衛、十兵衛女房、下女二人、そして桜風呂の髪新女菊野の五人が、
菊野の客であった薩摩藩島津家の侍早田八右衛門に惨殺されたという事件。
滅多に上演されず、最後の上演は大正七年の御霊文楽座。
それが昭和五十三年、六十年振りに国立劇場小劇場で復活上演となっています。
大坂堂島の蔵屋敷に勤める薩摩藩士耶八柴初右衛門は曽根崎新地の遊女菊野を見染め、首ったけ。
藩の溶菌を横領し、派手に遊んでいます。
その菊のは初右衛門の知人の町人絵屋仁三郎と深い中。
ひょんなことからその事実を知った初右衛門、薩摩への帰国が決まったころに馴染みの人を集めて別れの会を開きます。
その場でお前たちの仲、そして自分を馬鹿にしていたことを知っていると示唆します。
夜中に二人を殺そうとやってきた初右衛門、
菊野、店の者など五人を伐り、雨の中を傘をさして謡を口ずさみながら去ってゆく。
細かい点は違いますが、「盟三五大切」を思わせる筋ですね。
次回の公演のちらしが一種類だけできていました。
第一部は心中天網島、二部は仮名手本忠臣蔵八段目から十二段目まで。
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