夢みるpocoの昼と夜☆

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映画:『GOD'S OWN COUNTRY〜ゴッズ・オウン・カントリー』

2019-05-08 | 映画


3月に映画館に観に行って記事を書きかけてから
1ヶ月以上、経ってしましましたが、せっかくなので、
UPすることにしました。



GOD'S OWN COUNTRY〜ゴッズ・オウン・カントリー

<画像出典元:https://eiga.com/movie/



God's Own Country - Trailer

<By:YouTube ムービー>


「神の恵みの地」と呼ばれるヨークシャーを舞台に、
大自然の中で求め合う2人の孤独な青年の愛の行方を描き、
ベルリン国際映画祭をはじめ世界各地の映画祭で高評価を獲得したラブストーリー。
年老いた祖母や病気の父に代わり、家族経営の寂れた牧場を切り盛りする青年ジョニー。
孤独な労働の日々を酒と行きずりのセックスで紛らわす彼のもとに、
ルーマニア移民の季節労働者ゲオルゲが羊の出産シーズンを手伝いにやってくる。
はじめのうちは衝突してばかりの2人だったが、
羊に優しく接するゲオルゲに、ジョニーはこれまで感じたことのない恋心を抱きはじめる。

<引用元:https://eiga.com/movie/




予告編を観てから、映画館で観るを楽しみにしていた映画。
期待し過ぎて行くとそれ以上の作品ってなかなか巡り会えない中、
久しぶりに琴線に触れ、2回も映画館に足を運んでしまった。



タイトルの”神の恵みの地”の通り、広がる牧草地帯の美しさ。
そして、その土地で生活する自然の厳しさ。



<画像出典元:https://www.imdb.com/title/



病気の父に変わり、進学も諦めひとり牧場を切盛りするジョニー。
母は、ジョニーが小さいころに家を出てしまったので、
十分な暖かな愛情を得られないまま育つ。

それでも彼は、頑固で厳しい父と年老いた祖母を見捨てはせず、
一人黙々と仕事をこなす日々。
動物にはそれなりの愛情を持ってはいたが、
仕事にはやり甲斐を持てずに、
彼は、牧場の仕事を『掃き溜め』と思っているのだ。

孤独と苛立ちと名前なのない憤りを酒と不毛な不毛なセックスで紛らわす。


そこへ現れたのが、季節労働者のゲオルゲだ。
羊の出産で人手が必要な為に父が雇った。

イギリスの片田舎、移民に対しては、根強い人種差別がある。
ジョニーも家族も警戒する。

ゲオルゲは、寡黙だが、英語は流暢で、
家畜や農場詳しい彼に父は、すぐに仕事を任せるがジョニーは面白くない。
<ジプシー>と事あるごとに言って彼を蔑む。

物語において、セリフは少ない。
特にジョニーとゲオルゲ、彼らのセリフもあまりない。

目線や指先の表現、それを効果的に見せるカメラワーク。
それと無駄のない片言のセリフ。
美しい自然の風景と小鳥の囀りや家畜の声、風の音が絶妙に入ってくる。




<screenshot/by:poco>

物語に重要な役割を担う子羊。
私は、この子羊に見事にやられてしまったのだが、
もう可愛くてしょうがない!!!!


<screenshot/by:poco>


ジョニー&ゲオルゲが羊たちの出産の為、山にこもった時に
ゲオルゲが取り出した子羊が息をしていなかった。
ジョニーは諦めていたが、ゲオルゲが蘇生して見せる。
親羊が亡くなってしまった為、ゲオルゲは、親代わりに
子羊の面倒を見るのことになる。


常に傍にいる子羊。
ゲオルゲがミルクをあげたり、
夜に薪に当たる時には、彼のジャンパーの合わせの懐に包まれていたり、
寝る時には姫の囲いの中に入れて一緒にいたり。




<screenshot/by:poco>


そして、出産で死んでしまった羊の皮をはぎ、
その子羊に着させて、親羊に元へ。
<匂いで自分が産んだ子だと思わせる為か?>




<screenshot/by:poco>


そんな彼の動物に対する愛情にジョニーは次第に
彼に対する警戒心もなくなって行く。

ジョニーの強がって、頑なになっていた心を
ゲオルゲの大きな愛が溶かして行くのだ。




<画像出典元:https://www.imdb.com/title/


注目は、ゲオルゲの優しい眼差しと指先!


ジョニーにとって、ゲオルゲは、
初めて、自分に向けて愛すること甘えることを教えてくれた人で
農場に関する知識の先輩であり、父&母であり、兄弟であり恋人なのだ。


ゲオルゲは、突っ張っているけれど心根の優しい実は素直なジョニーを
理解して、愛おしく思ったのでしょうね。
もう子羊に向ける愛と一緒、彼の手に掛かってしまえば落ちちゃう(笑)

って大切(笑)


恋愛作品って苦手と言いつつも
この手の胸キュンの作品には、非常に弱い。
主人公のササクレだった心が大きな愛によって
成長していく、そして、惹かれ合う。
その過程がもうドキドキです。
人の心の動きをきちんと丁寧に描いた作品は、
こちらの心にも響きます。



主人公の役者2人は映画の準備できちんと農業を経験したし、
出産シーンなんて本当にリアルでビックリします。
衣装も全て、近くの農業専門店の作業着を選んだそうだし
ジョニー役のジョシュ・オコナーはモデルもやってるのに
<ロエベのアンバサダーだってよ!>
作品の中じゃ、もうただのやさぐれジョニーだし
2人とも小汚いのに愛おしい。
<言ってことが支離滅裂だな

2人の演技は本当にの表情一つ一つの変化の細やかさがあり、
とにかく素晴らしかった

濃い顔が苦手なのにゲオルゲが格好良く見えちゃうから不思議




同性愛を扱った映画は、悲しい結末の作品がありますが
この作品は、希望の持てる形で終わっています。

そての点においてもこの作品がしみじみと好きだなぁ〜と思えるんでしょうね。

悲しいのは嫌じゃ。





この作品のフランシス・リー監督の次回作は、
大好きな女優さんのシアーシャ・ローナンとケイト・ウィンスレットの
「Ammonite(原題)
女性同士のロマンス!だそうでこちらも期待大