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moon

通勤読書802 久しぶり、探偵

「待っていた女・渇き 」東 直己

再読。久しぶりに「探偵畝原」20年前の作品だ。

東氏と言えば、「探偵はバーにいる」。
「俺」もいいけど、
不良の「俺」より実直な畝原が私は好きだ。

誤認逮捕で新聞社を解雇されてから
探偵になって細々と生きる畝原と娘。

一つの依頼から様々な事件が起こる。
犯罪の内容は相当にひどい。
しかし、20年前も今も大きくは変わらないと思い知らされる。

読みながら畝原さん、
こんなに理屈っぽかったけ?と思う。
でも、やっぱり、父は強し、そして弱し。
だからとても好感がもてる。
彼は小学生の娘が一人になる時間を作らない。
義姉に、学童保育に、人を雇うなど。
いろんな人の力を借りながら娘を育て
育てるための探偵家業を真面目にする。
お話の中では、こういう場合の子どもは
非常に聞き分けがよくて、
料理もできたりして、
夜中に帰る親を一人で家で待ってたりする。
でも、彼は一人にしない、それがとてもリアルだと思う。

連絡ツールにFAXが登場。
連絡がつながり過ぎて怖い今と
連絡が繋がらなくて怖い20年前。
ダイヤルQ2やテレクラも今はもうないものなぁとか
携帯電話とPHSは繋がらないとか、
その時代を知っているといろいろと思い出すけれど、
そんなこととは全く関係なく
今読んでも面白い作品だ。

 

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待っていた女・渇き (ハルキ文庫)
東 直己
角川春樹事務所

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