「漂う子」丸山正樹
まさしく、根のない漂う子どもの話だった。
失業、離婚、育児放棄、虐待、親の影響をまともに受ける子ども達。
これって特別なことでなく、何かの弾みで、何かがきっかけで
どの家庭にも起こることなのかもしれない。
そんな危険性をはらんだ家庭はどの学校にもどのクラスにもある。
そんな危機感をもつ作品だった。
血ではなく繋がりで愛情を与えてくれる大人に出会えたら、救われる子どもたちも
いるだろう。親以外の人に「助けて!」って言っていいんだよ、と言ってあげたい。
漂う子 | |
丸山正樹 | |
河出書房新社 |