「死にがいを求めて生きているの」朝井リョウ
うまく言えないなぁ、何なのだろうかこの感覚は。
自分たちが望む望まないに関わらず競争しない教育をうけてきた
平成の若者の「生きにくさ」がこれでもか!と投げられてくる。
もうちょっと楽にしていいよと言いたくなる私。
両手に溢れる情報のどれを捨てるか、
という取捨選択に
どれも捨てられなくて迫られている感じもする。
望む望まないに関わらず彼らは「生きがい」も「死にがい」も
すでに持っているのかもしれない。
しんどいなぁ、つらいなぁと思いながらグイグイ読まされた。
「小説BOC」創刊を記念して始まった「螺旋プロジェクト」の作品のひとつらしい。
そういえば、読友さんたちが
創刊したときにこぞって読んでいたのを思い出した。
そうか、これかぁ。
1 歴史を超えて、「海」族と「 山」族の対立が繰り返される
2 各作品に共通するキャラクターが登場する
3 年代を超えた仕掛けがある
4 最終的に、8作品が世界観を共有して壮大な歴史絵巻を織り上げる
という壮大なものらしい。
多分、全部は読まないけれど。
「海」族と「 山」族という縛りのもと、うまく書くなぁと思った。
でも、できればそんな縛りなしで読みたかったかも。
死にがいを求めて生きているの 朝井 リョウ 中央公論新社