「雨夜の星たち」寺地はるな 2021-112
三葉の淡々とした思考と言動と行動に、
自分を投影することしばしば。
そもそも、
生きやすい人なんているんだろうか。
大半が心に澱を溜めながら生きてる人なのでは、
と思っている。
ただいろんな人がいることは事実で、
反りの合わない人が家族だってこともある。
溜まっていく澱の出し方も人
それぞれだから
三葉の姉も星崎くんもセツコさんも
霧島もリルカもみんなそうだったんだなぁと思う。
これまでと一味違うこの作品、私は好き。
《あらすじ》
できないことは、できません。
やりたくないことも、やりません。
三葉雨音は他人に感情移入できない26歳。
同僚星崎くんの退職を機に、仕事を辞める。
他人に興味を持たない長所を見込まれ三葉は
「お見舞い代行業」にスカウトされ、
移動手段のないお年寄りの病院送迎や
雑用をする「しごと」をはじめる。