「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」奥泉光
再読。
本屋でクワコー先生が文庫になっているところをお見かけ。
やっぱりいいなぁ、クワコー。
底辺の底辺でそこになじんじゃう感じ。
実家から様々なものを持ち帰る、
嫁に行った娘みたいになってるとこもいい。
しかし、底辺といっても
大学の先生である。
実家のお母さんも、
大学の先生のクワコーが
まさか月給手取り「十一万とんで三百五十円」とは思わないだろう。
まさか学校の備品を持って帰ってるとは思わないだろう。
まさか底辺の学校の生徒に
危機を救ってもらってるとは思わないだろう。
そして、半分以下に減った給料で
なんとかやってこうとするけなげクワコー。
もっと頑張る!とか理不尽と戦う!とかないのである。
もう、ダメダメにもほどがあるよ。
やっぱり大好きよー