「愛なき世界」三浦 しをん
新聞小説ですでに既読。
でも、本になると一気に読めてまた
趣か変わって楽しめた。
愛なきというが、愛が溢れ過ぎている世界の話。
T大学大学院でで植物を研究する本村さんに洋食屋で働く藤丸くんが恋をする。
植物には愛はない、だから自分の恋愛はしない、研究に捧げると本村さんは
藤丸くんの告白を断ってしまう。
さて、そこに愛はあるのか!
藤丸くんのどこまでもまっすぐな性格がとても魅力的。
誰とも付き合わないというわりに
まぁまぁ藤丸にメロメロになってる感のある本村さんも興味深い。
いつか気付くんだろうか。
殺し屋みたいに見える松田先生も素敵だった。
登場人物の全てに愛があり、
愛溢れる素敵な作品。
新聞では挿絵を青井秋さんが描いていてそれも見たかったな。
なんで、載せないのかなぁ。
でも、装画は青井さんで、おそらく私の知ってる本の中でも、
最も美しい装画だと思った。
それはそれは素晴らしい。
装画の美しさを最大限にひきだす
装幀、素晴らしい。
あぁ、ここにも愛が。
愛なき世界 (単行本) | |
三浦 しをん | |
中央公論新社 |