言霊賛歌
2006-02-10 | 技術
光源氏の人間関係新潮社このアイテムの詳細を見る |
↑久々にアフィリエイトをやってみたのに、画像なしかよ…
15日までは研究室にはある程度いる必要があり、しかしながら常に後輩に必要とされ続けるわけでもなく。
でも呼ばれたらすぐに行ってあげる柔軟性が必要なので、その間何をするべきなのかと。
考えています。
先日研究室で、学部生が六条御息所(シャーマン的女性)の呪いについて話していたことがあり、
自分がそれについてあまり知らないことにショックを受けたので、
今日は源氏物語と古事記を読むことにしました。
要は、わが国の古き良き名文についての教養を深めようという企画です。
…言うまでもないことですが、一日で全部読むとか、ありえません。
当研究室になぜか上に紹介した本があったので読んでみることにしました。
(この本の筆者と同姓同名の人に文学AとBの講義を受けたような気がします。)
登場人物を、このサイトの人物系図で確認しながら。
僕は古文(特に文中に挿入される和歌)が嫌いだったので進んで勉強しなかった都合上、
あまりこの辺は詳しく書けませんが…
今日心が動いたポイントを一点だけ書いておきます。
◇
'なぜ、密通やら一夫多妻やらを執拗に描くのか。'
人の恋話やら、あまり好きじゃない人ってこのBlogの読者にも多少はいると思うんですよ。
性欲なんて、自分の品格をわざわざ損なわせる邪魔者と思うことだってある。
それを島内氏は、
『なぜ源氏物語のような軟弱な話が今の世も名著として生き残っているか訊かれたら、
「人生の中での幸せは、人と関係を築くことにある」と答えることにしている』
と言っていて、ちょっと迷う。
人と関係を築きたい(肉体的なことばかり想像しないで頂きたい)感情が本質で、
制度を持ち込むのはあくまで社会的な都合だ、という主旨。
そして、こういった作品のプロットが
「周囲に美人を配置し、政治的な権力を手に入れて栄華をきわめる」
という"手段"による「幸福の追求」という"目的"にあったこと。
そういったものを"幸福"と定義し、それを求める主人公を描いた物語。
多分誰だって幸福を追求していますが、
源氏物語の愛好される理由のひとつが「普遍性」だって!?
これが普遍性か… そうかい。
◇
他にも「物語になるなんて願い下げだ(『人魚伝』とのコラボ)」とか「作品への自己の投影」とか
「日本に伝わる『4』の精神」とか「教養にかけられたローパスフィルタ」とか
「大嫌いな和歌へのうらみつらみ ~全芸術を文学でカバー~」など
書きたいタイトルは腐るほどありますが、あまりに長くなるのでやめておくことにします。
興味を持ってくれた人と情報交換ができる機会が来るのを待つことにします。
とりあえず達成度はまぁまぁな一日でした。