アトリエから・・イメージの世界で鉄と遊ぶ/上野玄起鉄の造形スタジオ

八ヶ岳南麓、森の中、川のほとり、陽だまりの中にある小さなアトリエ。八ヶ岳の暮らしとそこから生まれた作品たちを紹介します。

半農半芸術 土手焼き

2015年02月16日 | 農とアート
久しぶりに農作業の記事です。
借りている田んぼの地域の共同作業で土手焼きです。
八ヶ岳は傾斜地が多いので段々畑になっています。ですから土手の手入れも大切な仕事です。冬の時期、雑草の芽が出る前に土手を焼きます。
地元の消防団のみなさんの監視のもと火事にならないように慎重に火をつけて回ります。
体もすっかり燻されてしまいました。

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半農半芸術(畑からの恵み)

2011年11月01日 | 農とアート

里芋の収穫
これを乾燥して土を落として保存します。
乾燥と凍結に気をつけて籾殻の中などに入れて保存します。
でもやっぱり収穫したら食べなくては。

煮物はほくほくしていてとてもおいしい。

芸術ではお腹はふくれないって言われるけれど
半納半芸術ならば大丈夫です。
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半納半芸(稲刈り)

2011年10月18日 | 農とアート
いよいよ稲刈りの時期が来ました。
半農とはいえ、全ての行程をする事には変わりなく稲刈りも
稲を刈る、束ねる、天日干し用のウシを立て、ハザ掛けするという作業をこなす。
これらの作業は機械を使わず全て手で行います。
地元の農家さんに教えてもらったり、自然農の勉強会で学んだり一年ずつの積み重ねで身に付けたものです。

半納半芸術の米作りも今年で13年目。

お米を収穫する喜びもありますが
機械を使わない米作りを続ける事
田んぼを田んぼとして使い続け後世に残して行く事
の大切さを感じている。

そして農を通して自然との対話する時間を持ち自分を豊かにする事
その事が自分の表現を豊かにしてくれる。

自分が豊かな土になり作物が実る様に作品を生み出して行きたい。
これが僕の半納半芸術。

去年の藁で刈り取った稲を束ねて行く。


束ねた稲をハザ掛けして行く。この状態で2週間ほど乾燥させますが茎に残った栄養がさらに穂先へと行き届くのです。

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半農半芸(田植え)

2011年06月19日 | 農とアート

農作業ネタが続きますが、この時期は農作業の時間割合が多くなります。
いよいよ田植えです。

自然農の田んぼでは耕耘をしないので少し他の田植えとは様子が異なります。
畑に苗を移植する感じですね。

耕耘をしないという事は耕耘機のような大型の機械を使用しなくていいということです。
トラクターなどの大型機械を所有してなくても田んぼが出来るのです。
機械を使わないという事は化石燃料を使わないという事にもなります。

自然農の田んぼを始めた11年前には化石燃料を出来るだけ使わない農業といってもあまりピンとくる人はいなかったのですが燃料の高騰を始めエネルギー全般に関心の高まった今、それに頼らない農法を実践する事に価値を見出し興味を示す人は確実に増えて来ているのではないだろうか。
その証として毎年いろんな人が助っ人に来てくれます。
そのほとんどが田植えは初心者の人です。
毎年新しい人が加わりながらそのネットワークも広がって行きます。
私たちの田んぼを通して一人でも多くの人が農に係わることが出来ることも大きな成果になります。

肥料や農薬に頼らなくても米が出来る田んぼを残して行く事、大きな機械に頼らない米づくりの技術を伝えていく事、この取り組みが将来地域の農に少しでも貢献できるのではないかと感じています。

収量を競うのではなくコンセプトのある農が私の考える半農半芸術的農です。
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半農半芸(畦塗り)

2011年06月15日 | 農とアート

田んぼの畦塗り。
田んぼの水が畦から漏れ出さない様にする作業です。
田んぼのまわりに水を引き込み畦を崩しながらその土と水を利用して鍬で練ってゆきます。
しっかり練るのがポイント。
そして程よい固さになったところで徐々に畦に塗り上げてゆきます。
この作業も鍬でやりますが、まさに左官仕事の土壁塗りのようです。

そこにある水と土できれいに壁をつくりだすこの仕事は先人の知恵を身体で感じます。
この畦塗りもコンクリートの板やゴムシートを利用する人がほとんどで周辺の田んぼでも見かけられなくなりました。
そんな今だからこの畦塗りを見た人がそのムダの無さ、美しさに心を動かします。
手をかける事が美しさを生み出す。
また創作へのエネルギーをもらった。

さあいよいよ田植えの開始です。
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半納半芸術 田んぼの苗床と畑の畝 

2011年05月26日 | 農とアート

4月中旬につくった苗床では籾から発芽した稲の苗がいっぱいでした。
針の様に元気にツンツンと地面から突き出た苗は優しい緑色をしています。
いつもワクワク幸せな気持ちになります。

地面が白っぽく見えるのは今日まいた米ぬかです。
自然農の田んぼではまだ今の時期は水を入れずに苗を育てるので
トラクターのような大きな機械がなくても田んぼができるのです。


そして畑では畝づくり。
去年まで11年間使っていた畑を地主さんに返したため
新しい畑で畝づくりを始めました。
自然農では一度つくった畝は耕す事なく補修をしながらずっと使い続けるので、
僕にはこの畝がステージの様に見えます。
このステージで繰り広げられる生き物と作物の共演がとても楽しみです。
今年、この畝には大豆や小豆を植える予定です。


食べる物をつくる。
これは生きていくという事につながる。

芸術ではお腹を満たすことは出来ない。
芸術がなくても人は生きていける。
なのにどんな時代も芸術はなくなりはしなかった。
人は芸術を生きていく友に選んだのです。

今の日本では多くの人は生きていくために種を蒔く必要がなくなった。

田で米を作り畑で穀物、野菜を作ることは私の生活を豊かにしてくれる。

ただお腹を満たすための農ではなく
今の時代の農は芸術と同じように精神の世界を豊かにしてくれる存在なのかもしれない。

農とアート、表裏一体。
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半農半芸術 春の畑

2011年05月02日 | 農とアート
私たちの住む八ケ岳南麓の標高1000メートルあたりはちょうど桜が咲いています。
前回は田んぼからでしたが、今回は畑からです。
まずは、冬越しをしたニンニクの写真をどうぞ。

自然農では畑を耕さないのでぺんぺん草やつくしとすぎなや踊り子草など
いろんな草花が一緒に育っています。
遠くにはまだ雪をかぶった南アルプスが見えます。

この畑は自然農13年目の畑です。
小さな棚田でもともとは田んぼだったのですが面積が小さいこと
棚田の土手草は管理が大変なこと
地主さんが高齢なこと
で休耕田になっていたのです。
地元の人の紹介で畑として使う様になったのが1999年です。
それ以来肥料もあげずに土の力だけで作物を育てています。
いろいろな植物や生き物が自然に土を豊かにしてくれるので
ニンニクもご覧の通り立派に成長中です。

土をむき出しにしない様に。
できるだけもとの状態に近づける様に。
ジャガイモの種芋を植えた後の畑です。
どこに植えたか分かりますか?

遠くには八ケ岳が見えます。

作品づくりも大好きですが畑も気持ちよくてリフレッシュできます。
小さな作品を畑に持って来て写真を撮りました。

鉄と石の作品シリーズです。
足下には朽ちていく命と芽吹いた命の移り変わりが見えます。
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半農半芸術(田んぼの苗床)

2011年04月16日 | 農とアート
「半農半X」という言葉があります。
「農的暮らし」という言葉も雑誌のタイトルなどでもよく見かけます。
私の生活は「アート」「クラフト」「農」の主に3つの仕事を軸にしています。
農作業の忙しいときや個展前、注文の仕事の多い時などその時々によって3つのバランスが変わります。
「半農半芸術」という事になるのでしょうか。

私が米づくりを始めたのは1999年、今から12年前の事です。
全く農業に関心のなかった私が出会った自然農の畑と田んぼ。
その様にヒトメボレをして「こんな畑をつくりたい」そう思い立ったのがはじまりです。
自然農の畑は野菜などの作物と草花、虫たちが共生しあう楽園のようなスペース。
まさかこんな畑があるなんて・・自分でもつくってみたい・・作家の創作意欲が一気に自然農の畑づくりに向ったのです。
畑を始めた動機が「作物を作りたい」ではなく「自然農の畑をつくりたい」と言うものなので作物が取れなくても全然平気なのです。
これは自然と人間が共生してつくるアースワーク、ランドアート、そんな想いで没頭しました。

今年13回目の米づくりが始まります。
このブログでもそんなアートのような自然農を時々紹介していきたいと思います。

それからお知らせですが、八ケ岳で自然農やスローライフの体験ステイとツーリズムを提供している「野風草」さんのワークショップでアートワークのワークショップをさせて頂きます。
畑仕事と山歩きとアートワークを組み合わせた『野生塾」というプログラムです。
半農半芸術の暮らしを味わってみたい方は是非御参加下さい。詳細は野風草のホームページでご確認下さい。


今回は自然農のお米の苗床づくりを紹介します。

田んぼに出現した長方形の苗床。表土を削り取り土を裸にします。

裸の土の上に籾を巻きます。命の塊です。

土をかぶせ、薫炭をかぶせ、藁で保温をします。自然農では決して土を裸のままにしない様にします。
そして田植えまでは水を入れずに苗を育てます。

私たちの田んぼの全景です。正面の林の向こうに八ケ岳が見えます。
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