Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

年賀

2012年01月02日 | art
年賀状の絵を木版でなくしたのは・・・振り返ると17年ぶりです。
とはいえ、和歌の墨書スタイルは16年目。

ことしの龍は、若冲の「雨龍図」の一部を使いました。
和歌は与謝野晶子から。恒例の新年を祝う歌です。





12年前の龍は、袱紗の円になった雨龍を縦に伸ばし、金色の玉を追わせる形にして板を掘りました。

和歌は窪田空穂
    新しき年立つけふを廣き見ん
      遠き望まむと家出つ我

12年前の辰年は2000年でした。2000年から2001年にかけて、ミレニアムは大盛り上がりでしたね~。
「あたらしいミレニアムは2001年から」と聞いていたので、大いなる始まりふうの和歌を2001年に残して、とはいえまたとない区切りの年でしたから、前途に大きい広がりや発展を感じさせる歌を選びました。

私の書道は、小学校5年~6年のころに2年くらい習っただけで、「初段」をいただいたかなぁ。そんなもんです。
大学で国文学科だったので、変体仮名や草書の世界に少し馴染み、あとは見様見真似 きちんと習ったものではないひけ目があります。

この空穂の歌を書いたとき、「遠き望まむと」あたりとか、こう、遠大さをイメージして自分的にはいちおう納得の出来だったのですが、いま見ると、ヘタだなぁ

ことしも「いちおう納得」の書ですが・・・
12年後、「ヘタだなぁ」と思えるくらいまた進歩しているといいなぁ。
ミレニアムではないけれど、新しき年。廣き見ん、遠き望まんという気持ちを思い出して過ごしたいと思います。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
賀状 (赤坂うさぎ)
2012-01-02 22:02:57
今年の賀状もなかなかいい構図ですね。
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新年おめでとうございます (相堀)
2012-01-05 08:42:07
元日も二日も同じ炉のほとり
      君がかたへに春を寿ぐ

今はネットで検索でき、ありがたいです。
毎年、楽しみです。

新春にふさわしい、晶子、空穂の2首、
こちらでの紹介で知り、言葉の力を再認識しました。

私は、ラジオのテキストで知った漢詩を書き添えました

 富士山  石川丈山

仙客 来り遊ぶ 雲外の嶺
神龍 棲み老ゆ 洞中の淵
雪はがん素の如く 煙は柄の如し
白扇 倒に懸る 東海の天

   紈(糸に丸)素・・しろぎぬ

関西在住で、富士山に縁遠かったのですが、
この詩を読み、感銘を受け、富士山を見に
行こうと思いました。
新年2日、3日、天候にもめぐまれ、美しい
富士山の姿を拝見できました。


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心象 (ぴんくこあら)
2012-01-05 20:11:22
相堀さん

あけましておめでとうございます。今年もありがとうございます。
新年の賀の和歌のストックが少しずつでき始めて、その時々の心境になにとなし響く和歌を選べるようになっています。
読んでいただけるとそこを汲んでいただけたように感じてとてもとても嬉しい思いです。

「白扇 倒に懸る」ですかぁ~。いいですねぇ
関東では、ビルの谷間からではもちろん見れませんが、冬になると大気が澄んで、大きな川の岸や視界の開けた高層階からは、よく見える日が多くなります。富士山がすっきりと見えていると、やはりなにか敬虔なようなあらたまった心境になりますね。

漢詩ですと隷書でしょうか。漢詩もいいですね。
しかし私はその前にいちどきちんと草書を勉強してみようかな~などと思っている段階です
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