実は、気になっていたけれど、正直、行こうか行かなくていいかと迷っていたのですが、観てきたという方から「とてもよかった」と伺って、三井記念美術館「華麗なる<京蒔絵>―三井家と象彦漆器―」展に行ってきました。
行ってよかったです。すばらしかったです。
短時間しかでしたが、すいていて、見たいものを細部までじっくりみることができました。
数々の文箱・・・。
色石を様々使い斬新なデザインの「月宮殿蒔絵水晶台」の新しさ面白さ(もちろん製作仕上げた技術も)にもものすごく惹かれたのですが、古典的な「羽衣蒔絵硯箱」の緻密さ、多様な技法をふんだんに盛り込んだ技術の高さは感動でした。
蓋の表、周囲、フチ、そして蓋裏の月の宮殿の精緻で美しいこと・・・
蒔絵もですが、切金もきれいだなぁ。。。
「砂原に散り積もった松葉の表現だろうか」? キラキラ、キラキラ。なんて綺麗なんでしょう
いっこ欲しいですが、持っていてもたいへん。管理することを考えたら、やっぱりお茶器くらいがいいところです。
それにしてもこれだけのものの製作をさせた三井家というパトロンの存在の大きさにも改めて感心しました。
美しい芸術的工芸品をカネに糸目をつけずに発注し、製作させる発注者、もっと言ってしまえばパトロンというレベルの支援者あっての高い文化であり芸術であることは、大きな声で言われていいと思います。
貴族も財閥も存在しない現在の日本で、こういった、長い鍛錬を必要とする工芸技術はもはや生まれないし、過去できたものも引き継がれないだろうと、思わざるをえません。
日本にも富裕層はいるらしいけれども・・・。
伝統文化の支援活動の予算を仕分け、は論に及ばず、所得や資産を平準化していく方向性や、富裕層が海外退避したがる経済政策の不在、etc,etc. ・・・。
すばらしく美しいものを見て先行き暗い気分になってしまいました。。。
行ってよかったです。すばらしかったです。
短時間しかでしたが、すいていて、見たいものを細部までじっくりみることができました。
数々の文箱・・・。
色石を様々使い斬新なデザインの「月宮殿蒔絵水晶台」の新しさ面白さ(もちろん製作仕上げた技術も)にもものすごく惹かれたのですが、古典的な「羽衣蒔絵硯箱」の緻密さ、多様な技法をふんだんに盛り込んだ技術の高さは感動でした。
蓋の表、周囲、フチ、そして蓋裏の月の宮殿の精緻で美しいこと・・・
蒔絵もですが、切金もきれいだなぁ。。。
「砂原に散り積もった松葉の表現だろうか」? キラキラ、キラキラ。なんて綺麗なんでしょう
いっこ欲しいですが、持っていてもたいへん。管理することを考えたら、やっぱりお茶器くらいがいいところです。
それにしてもこれだけのものの製作をさせた三井家というパトロンの存在の大きさにも改めて感心しました。
美しい芸術的工芸品をカネに糸目をつけずに発注し、製作させる発注者、もっと言ってしまえばパトロンというレベルの支援者あっての高い文化であり芸術であることは、大きな声で言われていいと思います。
貴族も財閥も存在しない現在の日本で、こういった、長い鍛錬を必要とする工芸技術はもはや生まれないし、過去できたものも引き継がれないだろうと、思わざるをえません。
日本にも富裕層はいるらしいけれども・・・。
伝統文化の支援活動の予算を仕分け、は論に及ばず、所得や資産を平準化していく方向性や、富裕層が海外退避したがる経済政策の不在、etc,etc. ・・・。
すばらしく美しいものを見て先行き暗い気分になってしまいました。。。
今の日本にそれほどの富裕層が多すぎるほどいるとも思えません。当時の財閥のトップ、現代では想像つかないほどずば抜けた大金持ちだったのでしょう。見返りを考えた投資はビジネスでするものであって、よい調度品で住まいを飾ることにお金と時間に糸目をつける必要もなく、それが当然だったのでしょう。
ヨーロッパであれば王侯貴族やブルジョア、日本であれば古くは皇族貴族、将軍家大名家、そして財閥。身分と名誉と資産と、それらに伴う義務。身分というものがよいとも安易に言えませんが、それなりにバランスがとれていたのだと思います。