昨年7月に、南大沢周辺の公園や緑地のコナラが急に沢山枯れ始めた。
これはナラ枯れと呼ばれ、カシノナガキクイムシ(以下カシナガ)が媒介した共生菌(ナラ菌)により寄主が枯死すると言う。
それを記事にしたのがこちらです。 → クリック
冬の間に大量にナラ枯れの木が伐採されたが、今年もナラ枯れが大量に発生するのだろうか?
きっと、まだこの地域で、信じられないほどのカシナガがいるであろうが、これが見つけられない。
ほとんどが木の中の冬を過ごして、6月に飛び出して移動するという。
そう、6月が撮影のチャンスなのだが、見つからない。
今年長池公園では、そのカシナガのトラップが仕掛けられた。
沢山のペットボトルをカットしてつなぎ、下の容器に捕獲するというもの。
落ち込む容器は黒いテープが巻かれて、隣の透明の容器と通れるように穴をあけてシリコンで接着してある。
明るい部屋に行きたがるので、透明の容器に入って行きそこのアルコールに落ちて死んでしまうという仕組みだと言う。
このトラップにも少しは底に入っていたが、実は前日大量に捕れていて、交換したばかり。
その時に、天気の良い朝方にたくさん飛んでくるということを聞いたので、午前中来たのだが少し遅かったか全くいない。
捕獲されたのも少ないので、もう6月中旬では移動も終わり頃なのか?
まわりをぐるぐると探し回って、やっとどうにか5mmくらいのこれかなと言うのを見つけた。
しかし、全く動かないし、少し触れても動かない。
死んでいる。
やはり動いているのを探したい。
先ほどのトラップの、下の2本の捕獲ビンの間のシリコン部分に動いているのがいた。
コナラの幹にのせて撮影。
これはオスのようだ。
実は前日のトラップで捕獲されて佃煮のようになったのを撮影したが、ここにメスがいた。
それがこれです。
メスの前胸背板には共生菌を貯蔵する器官(マイカンギア)である円形の小孔があると言うが、まさにはっきり見えた。
自分が生まれた木の中で共生していた菌を運ぶ器官だと言う。
ネットでもう少し詳しく調べると、次々と面白い記事が出て来る。
オスは、まず穴を少し掘って自分の巣を作り、メスを誘うフェロモンを出す。
メスが来たら巣の中を見せ、メスは気に入ったら巣を広げそのオスと子育てをする。
最初の子は、ワーカーとして弟妹の世話をする。
幼虫は越冬後にサナギとなる。
孔の壁につけた菌が繁殖し餌となり、また菌は木の水分の移動を阻止することで木が枯れてしまいます。
その他本当に興味深い生活実態がいろいろと出てきます。
参考にしたサイトを載せますので興味ある方はご覧ください。
昨年は、こんな感じにナラ枯れが発生したのだが、今年もなるのだろうか?
お知らせ
昆虫の話題ではないので、「南大沢季節便り」に載せましたが、アナグマの観察記録です。興味ある方は是非ご覧いただきたいと思います。→ クリック
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます