ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【レスから】難波先生より

2013-05-27 12:09:52 | 難波紘二先生
【レスから】学会と小旅行について書いた記事に、2通、感想をいただいた。
 1)「修復腎移植」患者訴訟の弁護団代表の薦田伸夫弁護士から以下(一部)のメールが寄せられた。
<学生時代,京都の岩倉に下宿しており,岩倉具視の隠れ屋敷がすぐ近くにあったので,何回か行ったことがあります。
明治初期,欧米に派遣された人たちの写真が展示されており,背の低いみすぼらしい身なりの日本人が大きく見えたことを記憶しています。>

 あの辺りに下宿というと、大学は同志社でしょうか…。今は村田晃嗣という40代の人が学長になって、活躍していますね。元広大総合科学部にいた人で、国際政治が専門の方です。医学部を新設するという計画もあるとか。




 「いわくら病院」の前にある、岩倉具視旧宅は北側に私邸があり、南側にほぼ同じかたちをした公邸(応接所)があり、玄関は両建物をつなぐ廊下の西側にあるという変わった建築です。彼が脳解剖学を知っていたとは思えないのですが、私にはまるで右脳と左脳が「脳梁」でつながっているのと同じ論理構造をしているな…というふうに見え、とても興味深かった記憶があります。

 新撰組に襲われることは想定していたに違いなく、その場合の脱出路も計算されているな、と思いました。




 それはさておき、5月に予定されていた鑑定人選出のための公判はどうなったのでしょうか?

 事務局の河野さんも含め、お知らせくださいませんか?




 2)福山のS先生からもメールが寄せられた。

<来年は秋田か備後へとのこと。備後につきましては私が足代わりになりますの

で,遠慮なくどうぞ。>

 ありがたいお申し出です。来年春、病理学会総会が広島市であるので、もし「アカデミカ旅行」をやるとなると、鞆之浦、尾道、因島などを見物できればと思っています。松永の「履き物博物館」にも寄りたいですね。その節はよろしく。

 尾道には小津の「東京物語」の撮影に使われた「竹村屋」という割烹旅館が残っているそうです。宿は仙酔島のホテルか、尾道の竹村屋か西山別館あたりを考えています。もしこちらになれば、よろしくお願いします。




 「鞆之浦」史跡保存は、保存論者の現県知事が今秋任期切れで、選挙があります。立候補の意向のようですが、福山市の現市長が依然として湾の埋め立て案に固執しています。だから「山際トンネルにより史跡地区を迂回ー史跡地区の保存ー世界遺産登録」という基本プランを、宮島=原爆ドーム=鞆之浦という三つの世界遺産を目玉にして瀬戸内海「海の道構想」につなげる、という大方針がどうなるか未定ですね。山口県の上関(かみのせき)島に中国電力の原発をつくるという話もまだ撤回になっていませんし…




 原発マネーに目がくらんだところが、どんなに悲惨な状況になっているか、福島だけでなく原発銀座の福井県に行ってみればすぐにわかるのに…。美浜町なんてもうゴーストタウンですよ。ゴールド・ラッシュ過ぎた後の、アメリカ西部のゴーストタウンを訪れたことがありますが、あと20年したら、あんなになるな、と思いました。

 「想定外」なんて言葉が流行していますが、私にいわせてもらうと、「想像力の貧困」の言い訳にすぎない。





 「観光」というのは、一種の情報産業なんです。これからの産業なのです。福島も原発を廃止したら、その災禍を含めて、観光立県になるしかないが、あらかじめ「大惨禍が起こり、後はそれを観光資源にしよう」とまで考える人はいないでしょう。

 もし上関に原発ができ爆発事故が起きたら、瀬戸内海は通行不能になります。金に目がくらむと、そういうことも見えなくなる。




 秋田はイサベラ・バードの『日本奥地紀行』(東洋文庫)のルートをたどり、大館から矢立峠を越えて、弘前=黒石=青森に抜けるか、大館から十和田湖を周り、青森に抜けるか、というルートを考えています。

 十和田湖の東南にある「戸来(へらい)岳」の近辺には、イエスの墓と称するものもあります。「戸来」をヘブライと読んでの、トンデモ史観ですが。




 <中学1年では,地理を教えています。今日の授業は,「気候の3条件」のうち気温と降水量の話でした。北陸の豪雪と関東平野の空っ風の関連性に気 づかせる話をしました。生徒は,「北陸が豪雪地帯であること」と,「空っ風」をそれぞれ受験知識としてもっているのですが,つながっていないんで すね。それが授業を通じてつながると,じつにいい目の輝きを見せてくれます。

 科学的なメカニズムを理解して,いろんなものに当てはめて仮説を立 て,それをデータとつきあわせて検証するということは,中学校1年生からでもできます。そんな地理の授業をやっていきたいですね。>




 「断熱膨脹」という物理現象を覚えていますか? 湿った空気団が山にぶつかり山沿いに急上昇すると、湿気が水滴に変わり、雨や雪となり、水分を失った空気団は軽くなり山を越えて、気温が下がるので乾いた冷気団となって反対斜面を下る。

 台風の「フェーン現象」も同じ理屈です。

 要するに、すべて生命のない次元の現象は、物理化学の法則で単純に説明できます。

 教師が根本原理を理解できておらず、個別現象をバラバラに教えるから、断片的知識の詰め込み教育になる。

 個別現象の差異・変異の面白さを教え、ついでそれは同じ法則の別の表れだと教えると、生徒も「ガッテンだ」となるのではないかと思います。私のいう「熱対流は六角柱を単位として起こる。だから霜柱もコーヒーカップの表面の模様も玄武岩も六角形になる」というやつです。

 あるいは飲み込みのはやい生徒だと、途中で「あ、そうか」と気づくでしょうね。こっちが理想です。
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