【ボグ・バター】
ボグ・バターというのは、イングランド北部やアイルランドの沼地から発掘されるバターで、よく姦通罪で処刑された古代の男女の遺体とともに見つかる。(ボグ=bogは「沼地」という意味。)このバターは、遺体の脂肪由来かと思っていたが、最近のアイルランドからの報道をみると、「神への捧げ物」として特別に沼地に埋納されたものらしい。
http://www.cnn.co.jp/fringe/35 . . . 本文を読む
【沖縄問題2】
前回に続いて「沖縄戦の終結日がなぜヒロシマと同じように慰霊の対象とならないのか?」というIK君の疑問に答えるべく、引き続いて沖縄の歴史における、いわゆる「琉球処分」について私見を述べたい。
2) 明治維新前後といわゆる「琉球処分」:
1609年の「薩摩の琉球征伐」以後、大陸では清が勃興し1644年明が滅び、鄭成功が台湾に逃れ「明復興」の運動を起こす。他方、江戸幕府は1639年、 . . . 本文を読む
【大衆誌の医療記事特集】
「文藝春秋」8月号が近藤誠氏による「小林麻央さん乳がん公表の波紋:<乳がん検診>それでも必要ない」という記事を聞き手、森 省歩(ジャーナリスト)との対談の形で掲載している。
いうまでもなく近藤氏は「がん検診無用論」、「(白血病や悪性リンパ腫を除く)固形がんの手術・化学療法無用論」を唱えている医師だ。主張を支える欧米の比較試験について最新の文献などをよく読んでいるのに感 . . . 本文を読む
【トルコ情勢】
7/16の「トルコ軍による反政府クーデター」についてのGoogle Newsには本当に驚いた。
「オスマン・トルコ帝国」は第一次大戦の時に、ドイツと同盟を結び参戦したが、敗戦によりその命運が尽きた。
現在の「トルコ共和国」を樹立したのは、1920年、初代大統領に就任したケマル・アタテュルクである。亡命時代の館が、現在ギリシア・テサロニケ市に「トルコ大使館」として保存されている。 . . . 本文を読む
【立花隆と塩野七生】
「文藝春秋」8月号の随筆欄にはトップに立花隆「滅びの風景」、末尾に塩野七生「EU政治指導者たちの能力を問う」が載せられている。塩野は相変わらず「マキャベルリ」から脱出できていないが、右手首骨折の方は治癒したようでよかった。
立花の一文は「新境地」を開拓しつつあるものとして注目した。
いつもの「知の見せびらかし」調ではなく、懐古調・自己の内面への沈潜を含むものになってきた . . . 本文を読む