「懲役5年」と聞くと、何か悪いことをするのかと普通は想起されると思いいます。
しかし、バス業界で云うところの「懲役5年」とは、養成運転士として入社することを云います。
この養成運転士とは、普通免許のみで最初は入社し、会社側が大型二種免許の教習代金を立て替え、免許取得後にバス運転士になることです。
要するに「教習所の代金は、会社側が支払います。」と云う内容で、普通免許しか持っていない応募者でも会社に応募できるようにした制度です。
但し、入社から5年未満で退職すると教習代金の全額、または、一部を返金する義務が発生します。
その事からバス業界では、5年間退職に制限がかけられることから、「懲役5年」や「5年縛り」と揶揄されている制度です。
ちなみに、タクシー会社の場合は、普通二種免許のため、「懲役3年」もしくは「3年縛り」と云われます。
私の個人的な感想ですが、初めてのバス会社や自動車に乗る仕事は、本当に続くかはやってみないと分からない場合が多いです。
本当に、向かないと思う人には、酷な環境で、拷問の様な毎日になってしまいます。また、会社との相性もあるとは思います。
最近は減少傾向にあるもの、昭和のパワハラ気質の上司や先輩が多いのもこの業界の特徴です。
続くか否か不確定の状態で、養成運転士で入社することには、疑問を感じざるを得ません。
実際に若い養成運転士が、1年程度で退社して、教習代金を支払う羽目になったケースなども良く聞きます。
出来れば、自費やローンでもいいから事前に免許を取得してから入社することをお勧めします。