営業所の待機室に、「スメハラに注意して。気付いてなくても臭ってます!」というポスターが、貼られていました。
こんな「おぢさん」ばかりの会社で、内勤も大きく出たものだなあと思いました。
確かに、この季節は汗くさくなり、不快を感じる乗客も居ると思います。
それに対して、男性運転士は会社にあるファブリーズをしてから運行に向かっています。
それでも臭いと言われれば、それまでですが、少しやり過ぎに感じました。
とは云え、待機室にデカデカとポスターを掲示するとは、「明らかに喧嘩を売っている!」と、観光部門の屈強なバス運転士連が内勤にクレームを入れました。
観光部門のバス運転士連は、労働組合も仕切っていて、職場内でも泣く子も黙る強者(つわもの)ぞろいです。
変な話、社長も怖がる治外法権の組織でもあります。
良くもまあ、内勤の方も安易に喧嘩を吹っ掛けたものだと感心すると同時に、内心「メシウマ」な思いで事の推移を静観することとしました。
最初は、総務の責任者が対応していましたが、結局対応しきれず、社長と役員が対応することになりました。
半ば会議室に監禁して、社長と役員を詰問する様に、正直わが社の労働組合は御用組合ではないと感じました。
柔道経験者で、観るからに強そうな大男が、労働組合のトップです。
自分の会社の社長を「てめえ」と言う従業員を、初めて見ました!
そんなこんなで、半ばアウトレンジのような詰問を外で楽しんでいたのですが、発車時刻が近づいたため、私はバスに移動しました。
一通り、午前中のシフトをこなした後に、外で煙草吸っていると、女性運転士が来て今朝方の話になりました。
あのポスターは、女性運転士とガイドさんがお願いして掲示してもらったそうですが、こんなに事が大きくなるとは思わなかったので、早々に外して貰うようにするとのことです。
男性ばかりの会社では、少し気を遣うべきだったと、反省している様子でした。
しかし、このポスター掲載の本当の経緯を聞いて、私はゾッとしました。
会社に居る年配女性運転士に対する嫌がらせの意味合いが、最大の理由だったそうです。
その運転士は、人のミスや行動に対し、厳しく咎めることがしばしば見受けられ、男性運転士も苦手な人が多い印象です。
尚且つ、何処か知事のように「化粧が濃い」のが、不快感を増幅させます。
女性は、男性よりも臭いに敏感で、意外と男性の自然の臭いは諦めがつくみたいですが、女性の化粧臭さには、許しがたいものを感じるとのことです。
バス運転士は、女性でも化粧は薄めで、少しでも化粧が濃いと、乗客の年配女性から注意されるそうです。
確かに、日本は韓国や中国の女性に比べて、化粧は圧倒的に薄いです。
バス運転士でなくても、年配女性からの同調圧力が大きいのかと思いました。
まあ、どの様な経緯でこの女性は平気で厚化粧をするようになったのかは知りませんが、女性の村社会の掟は怖いなと感じました。