口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

アルメニアン・ダンス・パートⅠ

2007-10-16 11:06:36 | 吹奏楽/クラシック

昨日、当時副部長だったMくんが上京してきたり、ナイスタイミングで
楽友会(嘉穂高校吹奏楽部OB会)の東京支部の方から連絡をいただいたりと、
今週末の全日本吹奏楽コンクールに向けて、久々に吹奏楽モードに突入中。

とは言え、ここ10年以上、吹奏楽とは縁のない生活を送っていたので、
最近の吹奏楽事情はとんと分かりませぬ。

ってことで、せっかくコンクールを聴きに行くので
演奏される曲の予習でもしておこうと、いろいろとネットでチェック。

うむ。高校の部で演奏される自由曲が、半分くらい知らない曲だ。

時代も変わったもんだなぁ~。そもそも、後輩たちの自由曲
『ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲』も聴いたことなかったしね。

で、少なくとも「くじゃく」の吹奏楽アレンジ版は聴いておこうと思い、
CDを調べたら、吹奏楽コンクールでの過去の名演を団体別に収録した
BRAIN MUSICのレジェンダリー・コレクション・シリーズの野庭高校編
この曲が収録されていることが分かりました。

このCDなら、渋谷か新宿のタワレコに置いてあるハズなので、
今日の仕事帰りにでも買って帰ろう。もともと、このCDは、
買おうかどうしようか迷っていたので、いい機会です。


…と、ここまではお気楽だったのですが、
さらにネットで調べていくうちに、ショッキングな事実を知りました。

野庭高校の指揮者であった、中澤忠雄先生が亡くなられていたこと。
そして野庭高校が、学校の統廃合で無くなっていたこと(現・横浜南陵高校)。

吹奏楽を続けられている方には周知のことだったのでしょうが、
僕は今日まで、まったく知りませんでした。


   *****


野庭高校と言えば、僕が高校1年生だった1983年に、
初めて全国大会に出場したかと記憶しています。

出演順の関係で、僕は野庭高校の演奏を生では聴けなかったのですが、
このときの『アルメニアン・ダンス・パートⅠ』の演奏は、
いまだに僕のフェイバリットでもあります。

その後は、全国大会の常連校となり、
コンクールに行けば、必ず演奏を聴ける団体のひとつでした。

中澤先生の死去、学校の統廃合。残念です。

ただその一方で、野庭高校吹奏楽部OBが、
『ナカザワ・キネン吹奏楽団』を設立したというニュースも知りました。

今更ながらで大変恐縮ですが、
故・中澤先生のご冥福と、ナカザワ・キネン吹奏楽団のご活躍を
心よりお祈りいたします。


アルメニアン・ダンス・パートⅠを聴きながら。合掌。


聴き比べ

2007-10-16 10:20:37 | 取材

今日も同じく22時30分就寝、3時起床。
んが、今日はお昼寝ができませぬ。

13時に新宿御苑にあるbazooka-studioへ。エンジニアの加瀬竜哉さんに
マスタリングのノウハウを取材させていただきました。

アマチュアが宅録でマスタリングをする場合は、
まあ手っ取り早くマスタリング専用ソフトで
ちゃちゃっと作業をしてしまうことが多いと思いますが、

加瀬さんは、一般的にTD(トラック・ダウン/ミックスとも言います)
で使われるプラグイン・エフェクトを使ってマスタリングするんだそうです。

それは、『マスタリング・ソフトの音ではなく、自分の音にしたいから』。

加瀬さんはエンジニアであるだけではなく、
ミュージシャンであり、プロデューサーでもある方。
マスタリングに対する考え方も、とてもミュージシャン的です。

そして驚異的だったのは、その作業スピード!

音を聴かずに、波形を見ただけでフェーダーを書き始め、
再生しながらどんどんマルチバンド・コンプやEQをかけていき、
な、なんと、3リプレイ後には、マスタリングが終了!


   神業です。


この日は、元SIAM SHADEのドラマー、淳士さんのバンド
BULL ZEICHEN88』のTDが終わったばかりの新曲を素材にして、
UKロック風、LAサウンド風、J-POP風、そして本チャン用の
4パターンのマスタリングをその場で(!)していただき、
その解説までしていただきました。


   で、なんと!


そのマスタリング前の2ミックス音源と、各マスタリング後の音源が
サウンド・デザイナー誌のサイトで聴けるようになるそうです!

マスタリング前の音との聴き比べなんて普通できませんからね。
いろいろとレコーディング現場を取材させていただいている僕でさえ、
実は今回が初めてでした。これは貴重ですぞ~!

ということで、この記事は
11/9発売のサウンドデザイナー誌に掲載予定です。お楽しみに!