~ ①からの続き✒️ ~
日差しはシッカリ浴びていたが暑さは全く感じなかった…もちろん相応に発汗はあったが暑いという感覚は皆無。これが変化の予兆だったのかも?!
10K以降は流れも周囲のランナーの動きも徐々に落ち着きを見せ…15Kを過ぎた頃には周りには概ね同じような走力のランナーで固められた感じとなり小集団だったりタンデムで走ったりの様相で、随分と真剣勝負の雰囲気が充満する☆
3車線の別大国道…折返しまでの北上は中央分離帯側を積極的に走った私だが、15K付近ともなると人数も絞られてきて皆どちらかといえば沿道側で歩を進めていくので、さすがにポツンと一人旅状態になると苦しくなると思い自然と沿道に寄った走りとなる。集団に紛れたり、前方ランナーの背中を目標にしたりとしてみたが…それでも沿道から1車線分くらい外を進んだ…声援を近い場所で受けると如何せん応えたくなる性分なので(^^ゞ(^^ゞ
16Kを過ぎて勢いのある女性ランナーに交された…一気に交された感じではないし、息遣いからすると楽に走っている感じはないが…何故か?!勢いを感じる。
サブ3(要するにカテゴリー2)以外の女性ランナーのゼッケンは5000番台でしたが…その中でも “ 502? や 503? ” といったゼッケンのランナーは3時間10分前後のタイムで走れるランナーと想像できる。
前述したランナーも “ 504? ” 番で私と同じ走力レベルだと 『 ピン! 』 ときた。
『 向こうのほうが勢いはあるが…少しスピード感も失いかけてる感じもするし…ロックオンして目標にしよう! 』 直感だが迷いはなかった…いよいよ自分でレースを動かし始める!この瞬間は大いにレースの醍醐味でもある☆
別大では数少ない女性ランナー 『 女子ぃ~頑張れぇ~ 』 の声援が飛んでくる!
私への声援ではないが…近くで走っていると何故か自分にも 『 応援のおすそわけ 』 をしてもらえてる気になるのは不思議なものだ(^^)
荒れた息遣いではないが…そんなに余裕は感じない…それでも足取りはシッカリしてるし動きも悪くないのだからチカラがあるのだろう。。。感心ばかりだった。。。
結果的には20K過ぎ中間地点くらいまで彼女のおかげでスピードを保てた気がする…女神だったかな(#^.^#)
17K過ぎ…別府市内ともソロソロお別れというところで沿道から声が…『 もう少しだから頑張ってぇ~ 』 声援はもちろん有り難い…ただ中間点にも達していない時に “ もう少し… ” と言われても心の中では 『 そうそう!もう少し♪…って半分もきてないやん!! 』 ノリツッコミ状態となり良い意味で緊張感がほぐれる(^^)
『 こんな1つ1つの瞬間が…レースだね♪ 』 独り言を心で噛みしめる(^_-)-☆
序盤では “ あんなにも ” 軽く感じていた身体や足の動きの感覚は既にない…それでも 『 大丈夫!マダマダいける! 』 根拠のない思考が脳内を占拠した。
実際に時計だけ見れば “ その通り ” なんだが… 『 脚が無くなる… 』 そんな時は前触れもなく突然やってくるものだというのは唯一の苦い経験をした “ つくば ” で味わっている。その苦い経験をバネにしたのが昨年の別大だった。
18Kを過ぎて別府市内に別れを告げ一路…スタートした “ うみたまご ” へ。
往路では緩やかな下り勾配だったので…当然ながら復路は逆になる…緩やかに上っているのは視界でも理解できるが特に苦にするようなランナーもなくペースを変えずにシッカリと進んでいく。そんな光景を目の当たりにすると 『 やはり兵達の集まりだ! 』 と再認識させられる…えらいところを走っているんだな(^^ゞ(^^ゞ
前述の女性ランナーを目標に私自身もドンドンと “ うみたまご ” に接近していく… 『 世界一 』 とも称されるシーサイドコースを穏やかな別府湾に見守られながら☆
そして “ うみたまご! ” 別大国道を跨ぐ横断歩道橋が視界に入る!!
『 とにかく戻ってこれた…決して逃げなかった20K…上出来だ☆ 』
満足はしない…でも納得はしなくてはならない…今の走りが今日の全力だ(^^)
16 - 20K 【4'16" 4'25" 4'29" 4'23" 4'27"】 22'00"
( 公式:22'12" 手元20K : 1h 26'59")
公式リザルト 20K通過 【 1h 28'26" 】
徐々に時計は下落傾向…厳しい闘いは意識の外で幕を開けていた(>_<)
海岸線を縫って大分市内に向かっているが、中間点を前に前述の女性ランナーとの距離が離れる…離れる…離れる…背中はドンドン小さくなる。。。
彼女がペースアップしたのでなく自分のラップが少しずつ少しずつ遅れてるのが理解できるようになってしまった…極端にダウンは感じないが苦しい走り(>_<)
こうなると厳しい…さほど呼吸系統に苦しさは感じないが前への推進力に勢いがなく、若干のギアUPを施さないとラップ下降を食い止められそうに無かったので 『 まだまだタイミング的には早いけど… 』 と思いつつも推す力を上げギアUP。
それでも元のスピードに戻った感覚は取り戻せない…辛うじて極端な減速を避ける程度の抵抗しか出来ない(>_<)
なんとか “ その状態 ” をキープして持ち堪える…既に5K前の幻想は影を潜め、変わりに今や遅しと待ちかまえていた厳しい現実が顔を覗かせてくる(T_T)
中間点を過ぎると前半戦とは打って変わって後方から 『 ここからがフルマラソンだ! 』 と言わんばかりにランナーが襲ってくる。
気持ちの中では抵抗を試みたいと思っても身体は動かない…距離毎のラップタイムよりも自身の感覚と現実を擦り合わせる為に相棒を時折り覗き込み “ 瞬間ラップ ” を重要視して進めていく…心理的に追込まれてきたということの裏返しだ。
感覚と動きが一致しない時は頭の中が 『 ???状態 』 となる大舞台なら尚更…それを誘発させない為に感覚のトレーニングを積んできた自負があっても…こうして残酷な現実が待ち受けている時もある(>_<)
それでも瞬間ラップだと概ね 【 4'35" 】 の計測で安定はしていた…ただ5秒単位でしか表示されない相棒なので、どうだろうか?!
『 このラップで凌げるとこまで凌げれば… 』 淡い期待もないこともなかったが…動き自体の “ 地盤沈下 ” は結果的には抑えることは出来なかった(>_<)
大分市内の街並みが視界の中で、少しずつ少しずつ大きくなってくる…流石にホッとするものはあるが、市内に入ってもマダマダ先は長い…残りの距離を頭に浮かべるようでは 『 チャレンジする走り 』 からは随分遠ざかる悪い思考性だ。
勢いのあるランナーが後方からドンドン押し寄せる…私の背中が目標にされ、並ぶ間もなく交されていくと不甲斐無さが込み上げてくるが気持ちを切らしたら完全に終わってしまう…同じように苦しい状況になったランナーを見つけて互いの姿で鼓舞していこうと 『 ただひたすらに… 』 3mくらい先に視線を合わせて進んだ。
カテ2の上級選手でも調整や微妙な当日のコンディションで遅れていく姿を数は多くないが目にする…そんな中で中間点過ぎの頃から私の前をいったり後ろに下がったりと苦労しているカテ2ランナーがいて、私のほうは意識していた。
自身も楽でなかったが 『 厳しい走りだな… 』 そう思いながらも、粘りながら安定を取り戻そうとしている様に感心したし、前述の女性ランナーに引き離されてからは、彼の姿と存在がギリギリの中で持ち堪えられた原動力だったかもしれない。
右視界にあった山の稜線が途切れ…いよいよ大分市内に入ろうというところ…それでもマダ25K地点には到達しない(>_<)
いよいよ脚に鉛が付着し始める感覚が襲ってきた…右前大腿部から鉛が付着。
海岸線では流石に沿道も疎らだったが…市内に入って賑わいを取り戻す。
その賑わいから声援が飛び交うのだが…これまでは応えようとすれば応えられる状態で敢えての我慢だったが、もう応える余力は持ち合わせていなかった…消耗戦の中で如何に体力を温存しながらフィニッシュまで持ち堪える模索をするのが精一杯の脳内であった。
25K地点が見えてきた時に少しホッとしてしまった…前年とは全然違う。
前年は 『 マダマダ脚は残ってる!我慢我慢で勝負は30K過ぎ! 』 そんな余裕も前向きさも両方持ち合わせていたのに…。。。
キャリアを積んで質の高い練習を積んだつもりでも “ こんな有り様か… ”(>_<)
そんな複雑な思いを抱えつつ…この数㌔を終始前後で走ってきた前述の落ちそうで落ちないカテ2ランナーと共に25Kを通過。
21 - 25K 【4'31" 4'33" 4'32" 4'37" 4'30"】 22'43"
( 公式:22'53" 手元25K : 1h 49'42")
公式リザルト 25K通過 【 1h 51'19" 】
時計だけ見ると “ 踏みとどまってる! ” とも見れるが…走っていた本人には完全なレースの分岐点と感じられた厳しい25Kの通過となった。。。25K通過で隙を見せた為なのか?!26Kを見据える中で突然そう前触れもなく 『 ガクッと… 』 音を立てて何かが崩れた。。。
日差しは差したり隠れたり…風も穏やかに流れている程度で急激な気温の変化はないように思われたが何故か?!私自身は冷えを感じ始めていた(>_<)
左腕が一気に冷えて給水でコップを取る時のスムーズさが無くなってきた。
そんな中で26Kに差しかかる… 『 体温が下がると…確実に運度量は減る… 』 動きが一気に悪くなるのを避ける為に使いたくなかった僅かな余力を絞り出す。26Kのラップは 【 4'42" 】 …ガクッと落ちているのを確認した。
絞り出したつもり…残っていると思った余力…既に底だった…推しても推しても動かない… 『 脚がなくなった… 』 もう認めるしか(>_<)
『 積んできた練習の挑戦は終わりだな… 』 心の中では第一幕は閉じた。。。
『 この位置ならレンブラントまで3Kくらいで帰れるな… 』 弱気の虫が思考を支配しようとする…コースアウトしたところでそんな事は出来ないとわかっているのに。
コマ送りのように景色が流れ、自分自身も㌔8くらいでジョグでもしてる感覚に苛まれ、気持ちはドンドン滅入る。
『 まだ15K以上も残ってるんだぞ…もう脚が無いって…終わりか?! 』 先に歩を進めながらも自問自答を繰り返す。
過去4回のフルマラソンで棄権は未経験…止って歩いてを繰り返した “ つくば ” でさえも完走は果たしたが… 『 もし止まったら…一気にそこで終わるだろう… 』 そんな気はしていたし、現実問題で厳しい関門時間を考えれば確実に終わってしまうだろう。
順調さを欠いた一週間と一気に脚を無くした現状、そして急激な冷え感じる左半身…止ろうものなら再び走り出すのは無理、普段から 『 止まったらダメなタイプ 』 と思っているから尚更(>_<)
厳しかった…重い足取りもそうだが、気持ちの葛藤がトコトン厳しかった(T_T)
『 棄権 』 や 『 歩く 』 や 『 止る 』 という想像はしたものの…実際に脳裏にあった選択肢は 『 とにかく前に淡々と… 』 それだけ。
当初から少し無理な参加経緯で “止む無し” の気持ちもなくもないが…同時に、逃げず攻めの走りをしてきた自負もあった。葛藤は尽きない。。。
だが同時に 『 止まったらアウト! 』 の自分の状態も理解は出来ていた。
『 25K通過では関門時間まで15分くらいの余裕があった…今、自ら全ての幕引きしたら…それこそ必死に走り抜いてるランナー達に失礼だ!今日は障害者ランナーの皆さんもパラリンピック目指して走ってるんだぞ!止まったら終わりかもしれないが、その止る瞬間まで自身の限界に挑もう!そして必ず時間内にフィニッシュしてフィニッシャータオルを奪取して帰ろう! 』
導く答えは…1つしかなかった(^_-)-☆
格好悪く決して誇れる結果は得られないかもしれないが…第二幕の幕が開く。
県立美術館を通過する姿がオールスポーツで写真撮影されていたのを後に目にするが…写真画像からも明らかに判断できる余力の無い走り…本人的な言葉で言えば 『 格好悪い姿 』 だし、沿道にもそう映っていたでしょうね。正直言えばココ付近からは鮮明な記憶としては途切れ途切れでポイントポイントでの記憶しか残ってなく朦朧として走っていた側面もあったかと(>_<)
それでも心の中では呟いていました 『 とにかく次の1K… 』 そんなふうに。。。
別大名物の “ 弁天橋 ” 新コースでは29K地点…とにかく弁天橋を目指す。
その弁天橋が壁のように立ちはだかる…金曜日にもココは渡ったが、その時は壁のようには感じなかったのに、弱り切ったランナーには容赦のない壁に見える。
『 必ず戻る!待ってろ競技場!! 』 脳裏を過ぎった感情は前年と同じだが…如何せん勢いは正反対で、どこまでラップが下落していくのか皆目見当もつかん。
それでも30Kの距離看板…既に相棒は200m以上手前でフライングして合図を送っていたので時計は確認済み… 『 設定の貯金は使い果たした…それでも約15分のアドバンテージはある。㌔6分でも辿り着ける… 』 恥しいような弱気思考だが、そんな弱気思考でも一筋の光明に感じる程のダメージを受けていた(T_T)
26 - 30K 【4'42" 4'45" 4'47" 4'48" 4'56"】 23'58"
( 公式:24'09" 手元30K : 2h 13'40")
公式リザルト 30K通過 【 2h 15'28" 】
『 まだ12Kも残ってる… 』 正直な心情だった(>_<)
私を交したランナーが付近にいるランナーに挨拶してる…シャツが似たような感じなので同クラブなのだろうエール交換だな。挨拶されたランナーが口にしていた。
『 おぅ!○○…もうアカンは攣るで!攣りそうや… 』 半笑いしながらも厳しさが窺える返答に 『 頑張ってください! 』 で年下と思わしきランナーが言い放つ。
『 まぁ、どこまでもつかわからんけど…行ってみるわ 』 そんな会話だった。
ふと我に返ると…私自身も当初は左大腿表だけだった鉛の付着が既に右大腿表や左ハムストリングに伝染しているだけに他人事ではなく 『 いつ我が身に襲いかかってきても不思議でない… 』 また新たな恐怖を抱える事になった(>_<)
既に崩壊した脚にどれだけ檄を飛ばして動かそうとしても無駄な労力になる可能性がある…ならば 『 とにかく動かそう腕を! 』 と思うのだが、急激に冷え込んだ感覚を纏った左半身は当然ながら上半身の動きも悪くしている。
給水だけでなく胸前から肩甲骨にかけての動きも小さくなっており厳しい。
それでも脚よりは両腕に懸けるしかない!!必死に両腕を動かした(T_T)
とにかく淡々と…淡々と…視線は一点に絞って周りは見ないようにした。
見ようものならドンドンと脇を交していくランナーのスピード感を目の当たりにして気持ちがドン底に落ちそうで。。。もっとも実際には交していくランナーでさえ㌔4分や4分半で抜けていっているわけではない筈…それにスピード感を受けてしまう程に自身のスピードを無いくしているのだ(>_<)
33K過ぎまで記憶は飛んでいる…唯一鮮明に覚えているのが前述のランナーの会話くらいで、他に鮮明に思い出せる事が無い。
それくらい前に進む事のみに集中していた…と云うよりも前に進む以外の思考を拒絶していたのかもしれない。。。
新コースは平坦になったと言われていたが…折返しを挟んで2度の河川越えで橋を往復しなければならない。弁天橋ほどではないが…35Kを境にして3㌔前後の距離の中で2度の橋越えは限界をさまよう脚には堪える。。。
実際にラップを後に確認しても徐々に下落していたラップの幅が一気に倍の落ち込みになっているのだから明白だ。※日誌 ↓ のlapの34K地点がソコに該当
完全に “トドメ” を刺された…楽観視していた新コースに洗礼を受けた(T_T)
35K地点は橋を渡って1K先…本来ならば勝負に出たいポイントだが、今年に限って言えば 『 依然とゴールの見えない迷宮の中… 』 そんな思いに苛まれた。
ここまでは呼吸系は 『 苦しい… 』 までは感じなかったが、とうとう35Kを前に最後の砦までも崩壊しかけていた(>_<)
『 もう、歯止めが効かない… 』 その思いを強烈に感じながらの35K通過だった。
31 - 35K 【4'59" 5'05" 5'09" 5'17" 5'26"】 25'56"
( 公式:26'09" 手元35K : 2h 39'36")
公式リザルト 35K通過 【 2h 41'37" 】
折返し少し手前…こんな遅いランナーにも多くの声援が降り注がれる。。。
後に振返ると止ってしまっても不思議のない lap の落ち込み…もしかしたら踏み止まれたのは自身のチカラでも気力でも精神力でもなく “ そんな声援のチカラ ” だっとのだろうと振返れる。35Kを過ぎても…私の心理としては 『 まだ7Kも残ってる… 』 そんな思考のままで所謂 “ 引き算の思考 ” に支配されていた(>_<)
レースにおいて最も陥ってはいけない思考だ。(ラストの1~2Kなら良いが…)
ここまでは終始3車線の大きな道路を走れたが…37Kを過ぎると片側1車線の狭い走路となり40K手前まで続く。
走路が狭くなると交していくランナーも近くを過ぎ去っていく事が増えるので余計に自身の減速感を味わうことになる(>_<)
35K過ぎだと流石に残りの給水ポイントも少なくなって…3箇所を残すのみ。
最後の最後は41K地点なので…そこは関門時間は関係なくなるから絶望的に動けなくなった状態でも少し休んで給水できる。
36Kで給水を失敗…左手の指先感覚がほぼ無くなって自由が効かない。
『 チクショウ! 』 自分の不甲斐無さに思わず声を出してしまった(T_T)
自身の感覚だと 『 遅い! 』 という感覚はあるが㌔ lap は見当つかなかった…完全に感覚は麻痺して思考も停止、ただ思い浮かぶのは25K過ぎから変わらない 『 次の1K… 』 それだけだった。
37Kを過ぎて1車線区間に入り…鮮明に覚えているのは2つのみ。。。
パラリンピックを目指す女性ランナーと伴走の方に颯爽と交された & 30K過ぎで 『 攣りそうや! 』 と口にしていたランナーの背中が大きく視界に入ったこと。
ただ…この2つが…無性にチカラを与えてくれた☆
パラリンピックを目指すランナーさんの姿も…攣りそう発言のランナーさんの姿も勇気をくれた!!
後に録画を確認すると女性ランナーさんは最終的に2位入賞されて代表の座をグッと引き寄せており…その交された時の力強さは今でも脳裏に残っているし、実際に交され背中を視界に入れた時は小さな声で聞こえなかっただろうけども 『 ガンバレ! 』 そう口をついていた。
既に呼吸も苦しくて前の給水を失敗してカラカラに渇いた口元でも、声に出さずにはいられなかったのだろうね…あの背中に。
もう追いつくことは叶わない…わかっていても腕を振ろうとする意識は強くなった。
そして “ 攣りそうランナー ” の姿を視界に入れた時には 『 よくぞ!ここまで!! 』 そう思わずにはいられなかった!(^^)!
戦友などと発したら大袈裟だけど…同じような地点で同じような窮地に立っていたランナーが 『 もしや?力尽きたのでは?! 』 とも思えるような距離に来て再会を果たせようとは… 『 俺も!負けない! 』 そんな男気を心で繋いだ気になった。
動きは依然として下落の一途だったが…気持ちは完全に切り替えられた☆
『 もうあと5Kだ! 』 …思考が “ まだ ” から “ もう ” に変化した!
もう関門だって残り1箇所…転んで歩きはじめない限り通過できるはず!!
『 無理してスピード上げようなんて思わなくて大丈夫!腕を振って振って振って…ここまでやってきたことを30分続ければ確実に帰れる! 』
もう迷いは消えた…不思議なものだ(^_-)-☆
人間なんて弱い生き物…虚勢を張っても何処かで常に怯えてる…。。。
でも、それを受け入れて出来る事を淡々と積み重ねていけば…怯えは消えずとも小さくなる。そして次の瞬間にチカラの限り攻めればいい…我武者羅に(^_-)-☆
38K過ぎの給水もシッカリと取れた!!
1車線に別れを告げて土手走路の手前…最後の直線大通りにでた40Kは目前。
大分川に向かって走る…走る…走る。。。
そして40K通過…全ての関門はクリアした☆
36 - 40K 【5'29" 5'25" 5'37" 5'44" 5'39"】 27'54"
( 公式:28'11" 手元40K : 3h 07'30")
公式リザルト 40K通過 【 3h 09'48" 】
後の話になるが…帰宅後に録画を見た際に “ この区間 ” でのサプライズが!!40K通過の少し前にはコース唯一の1車線区間狭い道幅は終わってる。
残りは2車線区間…昨年苦しめられた舞鶴橋に向かうが、今年は逆方向からとなり橋を渡ることはなく土手に入る右折をするとラスト1Kの地点。
既に気持ちは切りかえり “ 正気 ” に戻っていたが、土手までの僅か1Kと少しが…何倍にも進めども進めども辿り着かない距離に思えてならなかった(>_<)
おそらくストライドは通常の 2/3 程度かな?!傍から見れば 『 小さい走りのチョコチョコ走 』 そんなふうに見えただろう…自分では 『 競技を始めたばかりの競歩の選手?! 』 そんな感覚さえあった(^^ゞ(^^ゞ
それでも…まだ別大の時間は終了していない…そう私はマダ 『 別大ランナー 』 以外の何者でもないわけで、最後まで張り抜ければならない理由も意味もある。
舞鶴橋では前年も足を使い果たした状態、橋の真上大声で 『 もう、足がねぇ~ 』 と周りのランナーに聞こえるように発したを思い出す(^_^;)
恥も外聞もない…フルマラソンの最後の最後なんて “ 本能のまま ” でいいかと思う、例えば 『 自然と口元から涎が… 』 みたいな感じで一見すれば汚い話かもしれないが、そこに40K以上走り切ったドラマが潜んでいるようにも思うしね。
舞鶴橋は渡らないものの “ たもと ” までは行かないと…大したことのない緩やかな上りだが、既に足を失くして15K以上を進んできた身体には堪える堪える。。。
先頭がフィニッシュして1時間以上が過ぎた時刻…それでも競技場を前に熱心な沿道の声援は絶えない、それどころか我々ギリギリランナーに 『 最後のチカラ 』 をとばかりにラストラストの声を響き渡らせてくれている☆
41K最後の給水所では給水取らず…感謝の気持ちを込めて右手で応えた。
最後の右折…競技場へと続く土手道に入る!!
ラスト1Kの看板を右手に…緩やかに上ったぶんだけグッと100m弱ほど下る。
勢いをつけたいが…それは無理で 『 脚を絡めて転倒しないように… 』 そんなことのほうが先に思考を過る(T_T)
土手での声援はチカラになるが既に数百メートルの距離にもかかわらず…
『 すすめども フィニッシュ遠い 冬日暮れ 』
そんな一句さえ思い浮かべてしまいそうだ(T_T)
沿道から大きな声で檄が!!! 『 ラスト800!イケぇ~最後だぞぉ~!! 』
既に気持ちは切替えてたが…この檄でホントにホントの“ 正気 ” が戻った!
動かせるのは上半身だけだった…とにかく腕をリズムよく刻むと冷え切った左半身も少し反応してくれた感じがした☆
脚は動かない…腕の振りに合わせて両足を交互に放り投げる感覚で進める。。。
目の前の直線が人波で緩やかな右カーブを描いている…それに沿うように歩を進めると競技場の入り口へと続きゲートを通過 『 戻ってきた1年の時を越えて…この場所に… 』 年に1度のフルマラソン…同じ大会で味わう “ 旅 ” 。
今日走った42Kだけでなく、1年間の費やした日々や苦しんだレースや友との親交…様々な想いが瞬時の速さで脳裏をかすめて最後の歓喜へと繋がっていく…今年の競技場で仰ぐ空も薄いブルーだった☆
競技場に入ったところで確認した大時計は…3時間20分を過ぎていた。。。
さすがに競技場に入ると 『 抜かれたくない! 』 と強く思うが…後方から襲われても抵抗するだけの脚は残念ながらゼロ。
『 こうなったら…フィニッシュ手前で撮影されている筈のオールスポーツの写真にソロでしっかり写る為!! 周りランナーの動きタイミングを考えて流れ込む! 』
いやはや…そのくらいの欲しか残っていませんでしたね(^^ゞ(^^ゞ
そろそろ?!時間的にも残り10分と少しで閉じられてしまうフィニッシュ地点。
それでも最後の最後1人まで出迎えようとフィニッシャータオルを持って待ってくれているボランティアの女子高校生☆
あと30…20… 『 最後だ! 』 踏みしめるようにラストの一蹴り!!
抜きつ抜かれつのドラマも…練習した設定でのタイムも…悔いを残さない走りも…思い描いていた青写真は1枚も残せなかったが、この結果にも内容にも “ 納得 ” は素直に出来た…フィニッシャータオルを受取りながら瞬間 “ そんなこと ” が思考を支配していた今日のチカラは “ こんなとこ ” だ(^_-)-☆
今年は…大袈裟でなく “ しみじみとした歓喜 ” が自身を包んでくれた(^^)
フィニッシュすると導線が左右に別れる…我々カテゴリー3(男性)のみ導線は左になり、控え&荷物置き場が大分舞鶴高校多目的体育館。他の上位カテゴリーランナーと女性は右に進路をとって競技場内部の施設を利用、そちらにはシャワーもある…シャワーを容易に使いたければ 『 速くなれ! 』 ってことか(^_^;)
昨年はフィニッシャータオルが有難くて有難くて♪大事に大事にしており汗など拭う気にもならなかったが…流石に2度目ともなると有り難さは同じでも顔は拭うし…身体も拭う…脇に下だって?!それは内緒(^_^;)
でもパッと見て 『 去年のよりもデザインは今年が上だ!! 』 それは感じてた☆
もう残り10分と少しで最終ランナーも競技場に入るだろう時刻…前年もだったが、九州で関東よりは日の入りの時刻が遅いとはいえ午後3時半前後になると風の冷たさが増してくる。。。
疲れきった身体を動かすのはシンドイが…まんま座っていても冷え切るだけ、ほどなく最終ランナーも競技場に入ってきたので走路を跨いで移動も解放されてカテ3ランナー達が大挙出口に向かっていく。
別大のゼッケンは前後に2枚なんですが2枚共に計測チップが装填されてる。
それを出口過ぎで外すのが一苦労…前はどうにでもだが…後ろは厳しい(>_<)
シャツを脱げば容易に外せますが…この期に及んで上半身裸体となると恥しいよりも寒くて堪らん!!もちろんスタッ フの方が背中外しは協力してくれるのですが、ボリュームゾーンで押し寄せたランナーの数とスタッフさんの数はアンバランスになり待たされる待たされる…そして凍える(^_^;)
文句は言えないが心の中では 『 アカン!風邪ぶり返す…はよしてぇ~ 』 と叫び続ける始末…そして厄介なことに意外にこのチップが頑丈なテープで装填されており…私も背中のを取ってもらうのに2分近くかかりました(T_T)
なんとか回収してもらい体育館へ…前年はストーブが用意されていて暖をとれましたので、もちろん期待しながら歩を進めましたが!!
何と吃驚!今年はストーブ無し!!たしかに前年よりは少し天候も良かった?!そんな感じだったけど…体育館というだけで寒いイメージなのに厳しいぃ~(>_<)
前年はストーブ周りに集中したランナーが渋々散っているので混雑感は薄らいで堂々と手足を伸ばすスペース確保…どちらが良いのか?!悪いのか(^_^;)
入口でバナナ2本を強奪済みだったのでベタっとた手足を伸ばして頬張る…上手い!ただのバナナとは思えない至福の瞬間だ(^^)
至福の時間も一瞬で着替えをしないと…考えれば病み上がり3日目だから下手な行動で体調が悪化に転じても不思議でないし、ここでノンビリしようとも疲労なんて抜けようがないのだから早目早目に着替えを済ませホテルに戻らねば!!
気づくと周囲も行動早い!皆きっと冷えている…早く帰路につきたいね☆
前年は宿泊先までの2Kを徒歩で帰ったが…今年の宿泊先は5K前後はあるので流石に徒歩は無理、そうなると駅までのシャトルバスを利用する事になるんだが絵に書いたような長蛇の列は今年も変わらずで待っているだけで身体が冷えてガタガタ身体を震わせて具合が悪くなりそう…前年その光景を見て歩いたくらいだ。
その対策は今年は考えておりました!少し贅沢ですがタクシーの利用です♪♪
事前に付近のタクシー会社を確認して脳内地図にインプット…うろ覚えの記憶を辿りながら少し歩いてタクシー確保です☆
運転手さんとは1年で急激に変化した大分市内の会話をしながら送って頂きまして無事にレンブラントに到着です。
玄関に横付けされて料金は1500円弱…2千円を渡して 『 助かりました…お釣りは取っておいてください 』 と少し格好をつけてみました(^_^;)
タクシーで宿泊先に帰るなんて贅沢だぁ~♪♪タクシー利用なんて何年振りだろう?!そんな時の贅沢くらい許されますよねRUN神様?!
横付けされたタクシーからジャージ姿が出てきたのをみて玄関先にいるホテル従業員の方は 『 どこの実業団選手?! 』 と思われたようで私のほうを覗き込んでいたが…一目でわかったのだろう 『 遅そうだから違うな 』 ってね(^^ゞ(^^ゞ
フロントには例のモデルのような綺麗な女性が今日も居てくれる…これから表彰式もあるしマダマダ大忙しの最中だろう。
顔は既に覚えていてくれているのでサッと鍵は出てきた 『 お疲れさまでした 』 の一言に…ようやくホッと一息そんな瞬間だった☆
練習通りの走りが出来て結果的にも数字が伴えば…外食の選択肢もあったが、病み上がりの身体で飲みに出ても諸々と気になって逆に反省ばかりが押し寄せてしまい凹みかねないので、外食は避けた(^_^;)
大きめの浴槽にシッカリと湯を入れて先ずは冷えた身体を温めながら…冷静にレースを振り返る…身体からチカラが抜けていく。。。
もちろん課題と反省が山積みの今回だったが…湯に浸かりながら脳裏をかすめるのは棄権も視野に入れて不思議でなかった状況からスターラインに立つまでの諸々が大半を占めた 『 よくぞ立てたな…そして、走ったな… 』 この時だけは反省も課題もそっちのけで、ただただスタートラインに立ち走り切った自分を讃える気持ちが沸々と繰り返し込み上げてきた。
と、感傷に浸っても腹は空くもので…買い出しタイム!作戦は前日同様で有名デパートの紙袋を腹に忍ばせホテルを後にし、さも 『 デパートで買い物してきました♪ 』 という顔で戻る…もっとも実態はスーパーの総菜とアルコールですが(^_^;)
買い出し終わりで部屋に戻る時のエレベーターで2人の方と乗り合わせた。
1人は大会関連のIDをぶら下げていたので一見して 『 表彰式関連または陸連関連 』 と推察でき、もう1人は見るからにスラットしたランナー体系でジーンズ姿だったが上着には 『 YKK 』 のロゴが刺繍されていて現役選手と見当ついたが、申訳ない…その時点で選手の名前はわからなかった。
2人は 『 お疲れさまでした 』 と挨拶しながら少々会話。。。
関係者 『 惜しかったですね… 』
選手 『 全然だめでした…苦しかったです 』
関係者 『 それでも攻めて走っていたから… 』
選手 『 練習不足で…もう、苦しみたくないのでシッカリ練習して挑みます 』
と、こんな会話の内容…関係者の方が先に降りてしまい私と選手だけになり、沈黙に耐えられなかった私は素っ頓狂な質問を… 『 実業団の選手の方は月間なん㌔くらいはしるんでしょうか?! 』 なんてアホな質問(^^ゞ(^^ゞ
そんな素人質問に選手は 『 月によってマチマチですね… 』 と少々返答に困った様子…ちょうど私の降りる階に到着したので 『 すみません…ありがとうございました 』 と言って降りたが、選手のほうも 『 いえいえ 』 そん感じで微笑んでくれた。
追々ですが録画や大会プログラムを確認したところ…元日恒例のニューイヤー駅伝では“ 北陸の雄 ”としてなじみ深い【 YKK所属 : 山本選手 】 と判明しました。
今回のレース後半で日本人の先陣を切って集団に取りついて中継放送でも映像を賑わした1人…残念ながら最終的にはガクッと下がってしまいましたが、勇気を持って仕掛けた姿が印象的でした(#^.^#)
翌朝は7時には空港へのバスに乗る予定だったので…そうそう深酒というわけにもいきませんでしたが、私なりに大分での夜を感慨に耽りながら過ごせました☆
走った疲労はありましたが…体調の悪化はなく、全開までは少し遠い気もしましたが無事に帰路に着けそうでホッとした一夜が過ぎた感じです(^^)
缶ビール4本程度では寝坊するわけもなく翌朝はスッキリ♪
両足の張りはソコソコありましたが歩行には問題無し!
前日のレース終わりから…心には新しい “ 小さな火種 ” も灯り始めていました☆
マダ薄暗い中でレンブラントを後に大分駅へ。早朝にも関わらず高速バス乗り場にはソコソコの行列が…ビジネスマンは当然ですが、私同様の人種も居る居る♪バスの旅は1時間…車窓からの大分の景色に想いを馳せながら空港へ。
空路も問題無し…無事に成田に戻って愛車を引き取り一路?!家路に。
『 帰宅しても…大仕事が残ってるな…日誌書き 』 少しだけ考えたかな?!陽が暮れる前に…とにかく無事に帰宅☆
長旅だった…色々あった…今年も終わった…無事に終われた(^_-)-☆も休みだったので帰宅後は荷物の整理をして早速?!大会の録画を確認☆
今回はパラリンピック代表選考会も兼ねていたので例年よりも放送枠が延長されていたので 『 もしかしたら?! 』 の期待も5%くらいもって録画を確認しました。
前日のエレベーターで遭遇した山本選手…なるほど、本人談曰くで脚が止っていました。それでも選考会でない今回大会で守りのレースをしても得るものは無かろうし、積極的に攻めて先頭に勝負を仕掛けたりするのは例え失速したとしても今後のマラソンで必ず財産となるでしょうね(^^)
パラリンピック代表争いの放送時刻になると…私が40K前で交された女性ランナー 【 近藤選手 】 が何度となく放送に乗っていました♪
ただ目まぐるしく変わっていく放送映像の中で 『 そうそうタイミング良く映るわけないよね(笑) 』 と思ってはいました。
そもそも私自身にテレビカメラが撮影している記憶が無いのだから…まさかね?!放送に乗ってるなんてね(^^ゞ(^^ゞ
しか~し!! しか~し!!
あるんですね♪ 神様の悪戯って♪♪
時刻的にはレース開始から3時間前後の時間帯…【 近藤選手 】 を捉えた画像の奥の奥の奥のほうに…見覚えのあるブルーのシャツのランナーが!!!
帽子にサングラス…どうでしょう?!…そうですよね!?…キタァ~~☆☆☆
冒頭の画像が電波に乗った私です(^_-)-☆
出演時間?!は約30~40秒…画面の右奥に見切れそうなギリギリの状態で。
一瞬のカットの入り込みでなく…確かに小さい画像ではありますが、ハッキリ本人と分かる走ってる姿が延々と?!30秒以上も入り込めるとは奇跡奇跡!!
パラ選手の上位でフィニッシュした選手達や競技中の他選手映像も差し込まれながらの放送でライブ映像で抜かれて乗るなんて…諦めずに最後まで走ってホント良かったし、そもそも論で出走に漕ぎつけてホント良かった(^^)
おそらく今後の人生で2度とない…でしょうね多分(^_-)-☆
3000人以上のランナーが走った大会でも放送に乗れたランナーは一握り…まさか自分がね…自分が。。。
もっと格好良い姿なら尚更でしたが…何年経っても懐かしがって見る事になるであろう映像が 『 苦しさの極み 』 そんな姿であるのは教訓でもありますが同時に、『 こんな状態でも走ったんだ! 』 そんな自身へのエールにもなろうかと思う。
今シーズンも別大の選択は間違いでなかった!あらためて実感すると共に…
『 来年も必ず戻る場所! 』 …そうしようと心に決めています(^_-)-☆
昨年はレース直後に次のフルマラソンは考えませんでした…ある意味では満足に近いものが自分にあったからでしょう。
でも今年はレース終わりで既に考えました 『 来年も必ず! 』 そんなふうに。
長い1年の始まり…また無事に来年も日誌が書けるのかはわかりません(>_<)
それでも、再び別大を走り切って…そうできるように1年という時間を大切に使っていきたいと思います(*^_^*)
…と、まぁ❗最後まで👀目を通して頂けた❗
どうも大変恐縮です🙇🙇
飽きたでしょ⁉️飽きますよね⁉当然ですよ😓
間抜けな画像📷もあったし…懲り懲りでしょ💦
懲りずに⁉️また時々👀覗いてやって下さい🙇