![]() | 12人の怒れる男 [DVD] ニキータ・ミハルコフ, セルゲイ・マコヴェツキイ, セルゲイ・ガルマッシュ, ヴァレンティン・ガフト, ニキータ・ミハルコフ 東宝 2009-01-23 売り上げランキング : 7360 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
アメリカ映画「十二人の怒れる男」のロシア版リメイク。
チェチェン出身の青年がロシア人の義父殺しの罪に問われ
12人の陪審員が有罪か無罪かを決めるというお話。
ロシアの巨匠によるこのリメイク版ですが、当初は
かなり難しいんじゃないかと注目を集めていたようです。
何が難しいってやっぱりアメリカとロシアの法制度の違い。
アメリカの最高刑は州にもよるけど、この映画が撮られた当時は死刑が主流。
ロシアの場合は、この映画を観て初めて知ったのですが、終身刑が最高刑らしい。
12人の陪審員が出した結論によって青年の「命」が救われるかどうか、
オリジナル版の緊張感をどのように出すことができるのか・・・
ニキータ・ミハルコフ監督はやりました!
ロシアの社会情勢や民族問題、社会問題を織り込むことで
12人の陪審員の話し合いを緊張感あるものに仕上げています。
陪審員たちが結論を出す過程では、それぞれ独白シーンがあるのですが
その独白の内容がとてもロシア的で、ここで浮き彫りになる諸々のロシア問題は
わたしたち外国人にとっては興味深い。
緊張感がある一方で、ロシア人の愛らしさも全開である。
陪審員が話し合う部屋は壊れかけの体育館だし、みんなトイレが近いし、
トイレで巨大なブラジャーを発見して喜んでるし、バスケを始めちゃうし。
それぞれの用事のために、適当に結論を出して帰ろうとする・・・
こんないい加減な人たちに運命を決められたくないよ~。
シリアスなのにコメディにもみえちゃうロシア映画、
結局それぞれの役者がいい味出しているってことね。
ロシア映画・・・今後はまっちゃいそうです。